スコアレスドローに終わり、富山はクラブワーストタイの10戦未勝利となり、横浜FCはJ2記録のアウェイ連勝が「8」でストップした。しかし、気温30度、湿度77%、加えてほぼ無風という過酷な条件のもと両チームはよく戦った。シュート数は富山6、横浜FC9と多くはなかったが、ゴール前の攻防には見ごたえのある場面が少なくなった。
横浜FCは丁寧にパスをつなぎながら攻めどころを探した。前半25分、MF佐藤謙介からのスルーパスでMF武岡優斗が中央を突破しかけたが相手DFに倒されてしまう。同31分にはMF野崎陽介が左サイドに走ったFWカイオにパスを通すがシュートは相手選手にブロックされた。
富山は中盤でのプレスと走り込む相手への徹底したマークで粘り強く対応した。「アウェイで横浜FCにやられたのは前から行くカターレのスタイルが出せなかったから。今回は自分たちのサッカーができた」とMFソ・ヨンドク。加えて今回はボール奪取後のパスミスが少なく、前半から敵陣でプレーする時間をつくっていた。クロスやラストパスの精度を欠いて決定機に持ち込むことはできなかったが、プラン通りに無失点で折り返すことに成功した。
後半に入ると富山が持ち味を発揮する場面が増えた。12分には左サイドでの局地戦からカウンターを繰り出し、最後はMF大西容平が狙う。20分にはDF福田俊介がヘディングで大きく弾き返したクリアをMF木本敬介が拾って抜け出しにかかるが、相手GKシュナイダー潤之介のエリアを飛び出す好判断に阻まれた。
今季ホーム最多の4177人が来場したスタジアムは、時間の経過とともに1点勝負の緊張感と久しぶりの勝利への期待感によって盛り上がりをみせた。
横浜FCは同29分に野崎がミドルシュートでゴールを脅かし、同35分には富山の木本がGKと1対1になるなど攻め合う展開が続いた。同45分には富山がビッグチャンスを創出。FW平野甲斐がヘディングでDF裏に落としたボールにMF朝日大輔が詰めたが、DFと交錯して転倒し決めることができなかった。
富山はこれで後半戦に入って4分1敗。無失点は前回勝った第16節・愛媛戦以来で10試合ぶりだ。昨夏に続き、地元の高校生チームに胸を貸しながら自らの課題であるパスミスの減少に取り組んでいる。この日の試合内容からはその成果もうかがうことができた。勝利まであとひと押しのところまできている。
以上
2012.07.30 Reported by 赤壁逸朗













