スカパー!生中継 Ch181 12:20〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第44節 | 第45節 | 第46節 | 第47節 | 第48節 | |
鳥栖 | ○1-0 草津 | △1-1 仙台 | ●0-1 湘南 | 甲府 | 徳島 |
甲府 | ○2-0 水戸 | ○2-1 栃木 | ●0-1 横浜FC | 鳥栖 | 福岡 |
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置かれている立場で、その試合にかけるモチベーションは変わってくるに違いない。優勝がかかっている・・・、昇格圏内を争っている・・・、これ以上上位に離されてしまうと・・・など、事情はそれぞれであろう。Jリーグディヴィジョン2は、今節を入れて残り5試合となった。(第44節愛媛対熊本は10月31日に延期)5試合で得られる勝点は最大15。第46節を終了した時点で、昇格圏内3位までの可能性を残したチームは、5位の鳥栖までである。その5位の鳥栖と4位の甲府が、昇格圏内をかけて戦うのが第47節の佐賀県総合運動場陸上競技場である。
可能性があるとはいえ、鳥栖と甲府の勝点差は8で、今節の結果で順位が入れ替わることはないが、勝点差を縮めるためには上位との直接対決で負けるわけにはいかない。鳥栖の今節のモチベーションは高いに違いない。対する甲府も、首位C大阪との勝点差は7。3位湘南の結果次第では、順位に変動もありえる。甲府のモチベーションも低いはずがない。私見ではあるが、今節のJリーグディヴィジョン2の組み合わせの中で、一番の注目カードではないだろうか。
このモチベーションが高くなった理由は、両チームの前節の戦い方が大きな影響を与えている。鳥栖は、湘南相手にロスタイムに決勝点を奪われて、勝点を上積みできなかった。甲府は、横浜FCに好機を演出しながらも、0−1での惜敗となり勝点を上積みできなかった。上位3チームが、勝点を上積みした中での敗戦は、非常に痛かったに違いない。だからこそ、今節の戦いでは勝点3の上積みが絶対条件となっていることは想像に難くない。
鳥栖は、FWのハーフナーマイクを中心に左右の攻撃バランスが非常に良い。左サイドには、起点となりうる島田裕介に幾度となく攻撃参加を見せるDF日高拓磨がいる。右サイドには、積極的にゴール前に顔を出す武岡優斗とクロスの精度を持つ柳沢将之がいる。これに前節では、山瀬幸宏がトップ下の位置でボールに絡んだ。前節、湘南に対して決定的なシーンを幾度となく演出し、長短を織り交ぜたパスとシュートで、勝利の予感さえさせた。そして、後半にはトジンという切り札がいる。攻撃に関しては、全く問題はない。気がかりは、中盤の底で相手の攻撃の芽を摘み続けたホベルトが出場停止となることである。誰が入るにせよアンカー的な位置に入り、FWとDFのバランスを取り続けるに違いない。怪我から癒えた下地奨、ユーティリティな山田卓也か、はたまた岸野靖之監督の深い戦術眼での選手起用が観られるのか・・・。甲府だけでなく、我々にとっても興味深いところである。
甲府も攻撃に関しては死角がない。前節の3−5−2のシステムでは、中盤からのボールの供給バリエーションが多く、FW金信泳とマラニョンが度々フリーになって横浜FCゴールを脅かしていた。今節も同様なシステムで、鳥栖ゴールに迫るとも思われるが、甲府は細かなパスと前線からのプレスで、1点を取りきるサッカーも見せることができる。前節、3−5−2で出なかった結果を、以前のような4−3−3で狙って来る可能性も捨てきれない。今季は、鳥栖に対して1分1敗とやや分が悪いだけに安間貴義監督の手腕の見せ所でもある。
両チームとも昇格の可能性を残しているとはいえ、昇格確定まではまだまだ遠い。残り5試合で、3位以内を確定させるためには是が非でもほしい勝点3。今節の結果で得られる勝点3がどちらのチームに入るのかは、他のチームも気になるところである。今節の佐賀県運動場陸上競技場は、熱くなるに違いない。
シュート数でもポゼッション率でも、相手を上回っても勝点は上積みできない。
相手より、得点を多くするか失点を少なくするかのどちらかである。
相手の守備を力でこじ開け、どれだけ多くの得点を取ることができるのか・・・。
相手の猛攻に耐え、失点をしないように守れるのか・・・。
サッカーの試合は1点を巡る攻防の争いでもある。
試合の華であるゴールは、両チームを悲喜に分ける酷なものでもある。だからこそ、力我々はパワーを送り続けたい。
それが許されるのもサッカーである。
以上
2009.10.23 Reported by サカクラゲン