2月以来のACLとなった24日の試合。経験豊富な森重 真人がチームを見渡し、「みんな硬かった部分があり、独特な雰囲気に呑まれてしまったところもあった」と振り返った。序盤からマンマーク気味に対応してくる上海緑地申花に、FC東京はボールを保持しゴールに迫るも、細かい連係面でミスが目立ち、効果的にシュートには持ち込めずにいた。ただ、前後半合わせてサイドから決定機を複数回作るなど勝機は十分にあった。それだけに、相手のロングボール一発からPKを与えてしまった中村 帆高のプレーに代表されるように、「自分の力を存分に発揮することができなかった選手が何人かいた」(長谷川監督)ことが悔やまれる。
とはいえ、一度上海緑地申花と戦ったことで「相手のやりたいことは理解できた。次はもっとうまく戦える」(安部 柊斗)と選手たちはリベンジに向けてイメージを膨らませる。マンマークで激しく守ってくる戦い方に対しても、「けっこう最初はマークがついてくるけど、そこからゴール前まで入っていくと意外とルーズになる。相手の外し方もちょっと分かったので、どんどんゴール前に入っていきたい」と、安部は中盤からの飛び出しに活路を見いだそうとしている。
前線の連係についても、長谷川監督は「コンビネーションで崩せそうなところは作れている。最後のパス1本が合ってくれば調子が出てくる」と、再開初戦で不発に終わったディエゴ オリヴェイラやレアンドロ、永井 謙佑らアタッカー陣の爆発に期待を寄せる。また、前回は後半途中に森重をアンカーに上げて起用した作戦も興味深かった。この意図について長谷川監督はこう語る。
「シーズン中に橋本 拳人が抜けて、これまで練習では何回か森重のアンカーは試していた。特にアジアの舞台では高さを前面に押し出してくるチームに対しては、CB2人に加えてボランチでも高さが欲しい。上海も2トップに途中から上背のある選手が出てきたので、そこでアンカーで森重を少し見たかった。感触としては悪くなかったと思う」 森重のアンカー起用といえば、2014年に日本代表で当時のハビエル アギーレ監督が同ポジションに彼を配置したことがある。守備能力の高さに加え、パス出しなど攻撃のビルドアップ能力も高く、実際に24日の試合でも縦パスからチャンスメークをするなどあらためてアンカーの適性を有する選手であることを示した。
上海緑地申花にはDF登録ながら前線起用されるビー ジンハオや、前節は負傷欠場していた元韓国代表FWのキム シヌクなど、勝負どころで彼ら長身選手を生かした攻撃を仕掛けてくる。FC東京は今節、“アジア仕様”の布陣の採用を含め、相手のパワーに屈しない戦いをいま一度強く意識して戦う必要がある。
[ 文:西川 結城 ]