まずは気になる負傷者の情報から。11月27日に行われた第4節で、ディエゴ オリヴェイラが上海緑地申花のDFからラフプレーを受け、負傷交代となってしまった。翌28日に取材対応した長谷川 健太監督は沈痛な面持ちでこう話した。
「まだ自力で通常歩行はできていない状況で、移動は車椅子を使っている。ひどいケガを負ったと思います。痛めたところが腫れているので、その腫れが落ち着かないと病院での検査ができない。たぶん明日(29日)以降の検査になる。いまは(新型コロナウイルス対策の影響で)管理された環境で生活しているので、検査とはいえホテルをいったん離れるとなるとPCR検査も含めてまたいろいろな作業が必要になる。手順も含めて、大会運営サイドと相談している。希望的観測ですが、骨に異常がない場合はもしかしたら(大会終盤の)最後の最後で出場できる可能性があるかもしれないというのがドクターの話です。ただ検査をしてひどい場合は、たぶん(来年1月4日の)ルヴァンカップ決勝出場も難しくなると思います」 そのディエゴ オリヴェイラは、食事会場など他の選手やスタッフたちと顔を合わせる場では気丈に振る舞い、逆に自分に気を遣わせないような行動をとっているという。そんな仲間の姿を見て、キャプテンの東 慶悟もあらためてチームの総意をこう代弁する。
「あのファウルに関してはリスペクトもなくて腹立たしいです。同じ選手としてああいうプレーは本当にダメです。でもチームとしてはこれも経験で、自分たちのサッカー人生にプラスに変えていかないといけない教訓だと思います。激しいプレーにも物怖じせずにやっていきたい」 その東が約4カ月の負傷離脱から復帰したチームは、ここに来て中盤の構成力が向上している。パスセンスに長けた東の存在は「非常に大きい。ちょっとのタメが慶悟のところでできている。森重(真人)と東の中盤のところで時間を作れていることで、落ち着いて試合運びができている」と長谷川監督もあらためて好影響を語る。第4節、アンカーで初先発した森重は本職の守備の役割はもちろん、効果的なパスの配給で攻撃を支え、そして東は前線に近い位置でFW勢と連係し、絶妙なスルーパスを連発。その1つがレアンドロの先制点のアシストにもなった。蔚山戦でも引き続き攻撃のカギを握る存在になるだろう。
相手の蔚山は今季Kリーグ1では全北現代に続いて2位でフィニッシュ。2年連続2位と優勝を逃したものの、かつて神戸でプレーした元韓国代表FWのキム ドフン監督が就任して以降は安定した強さを誇っている。長谷川監督は「蔚山は組織的なチーム。守りも強く攻撃タレントも豊富で、2月に対戦したとき(第1節/1△1)よりさらに攻撃もパワーアップした印象です」と語っている。FWジュニオール ネグランやイングランド・プレミアリーグで長くプレーした元韓国代表MFのイ チョンヨンなど強力攻撃陣をどう止められるか。この一戦はFC東京の守備陣のさらなる奮闘も勝利に不可欠になる。
[ 文:西川 結城 ]