初出場のACLを戦っている神戸だが、混戦が予想されたグループGをいち早く通過した。カタール集中開催の初戦だった第3節・広州恒大戦でアンドレス イニエスタら主力が確かなパフォーマンスを披露し、アジアの強豪を相手に3-1で勝利。ジョホールの出場棄権もあり、2月に水原三星から挙げた勝利と合わせて勝点を6に伸ばし、グループステージ突破を決めた。
続く広州恒大との第4節、4日に戦ったばかりの水原三星との第6節は、いずれも0-2というスコアで敗れたことは痛恨だったが、三浦 淳寛監督は選手のコンディショニングを重視した選手起用を徹底。同時にプレーヤー同士の連係面の確認なども行い、突破決定後の試合をうまく活用してきた。すべてはラウンド16、ノックアウトステージでの戦いを見据えてのことだ。三浦監督は水原三星との試合後、こう口にしている。
「このグループステージをなんとしても突破する目標があり、広州恒大に勝った時点で突破することは決まって1つの目標は達成できました。その次は、ノックアウトステージでしっかりと勝っていって、アジアNo.1になるという次の目標が明確にある。天皇杯の経験も含めて、一つひとつをしっかりと勝ち切っていくことが次の目標です」 このACLへの出場切符は、同じくノックアウト制である天皇杯を勝ち抜いて取得した。その天皇杯も難敵、強敵との対戦が続いたが、粘り強い戦いで国立競技場での決勝にたどり着いている。クラブ初戴冠ともなったあの歓喜の再現へ、ノックアウトステージの始まりを前にチームの士気はいよいよ高まっていることだろう。
神戸はグループステージでセットプレーからの失点を喫している。水原三星戦後に山川 哲史は「セットプレーからの失点が多いのは明白なので、ラウンド16に向けて、練習する時間は短いですけど、映像で確認するところはして、自分が思っていることは話して共有していけたら」と話している。グループステージで出た収穫と課題を洗い直し、万全の状態でラウンド16の舞台に立つことになりそうだ。
その神戸に立ちはだかるのが上海上港。グループHを2位で突破してきた中国のクラブは、広州恒大と同じく強烈な“個の力”が1つの大きな武器になっている。フッキの出場はクラブ内の事情もあり不透明なようだが、元ブラジル代表のオスカルをはじめ、ブラジル国籍FWのリカルド ロペス、オーストラリア代表のアーロン ムーイら警戒すべきタレントは多い。グループHでは横浜FMと対戦して1勝1敗。堅い守備ブロックを築き、攻撃力に定評ある昨季の明治安田J1王者ときっ抗したゲームを展開するなど、その実力は折り紙付きだ。それだけに神戸とすれば攻守の集中力を欠くことなく、必ずある勝機を着実にモノにしていきたい。
[ 文:小野 慶太 ]