広州FCとの初戦を振り返ると、まずシステムは[4-2-3-1]で臨んだ。国内での公式戦直近2試合は[3-5-2]で戦っていたが、中2日での6連戦という日程を戦う上で、選手の入れ替えは不可避。ローテーションを適用しやすいフォーメーションを採用した形か。選手個々のプレーを見ると、先日に日本代表デビューを果たした坂元 達裕が初のACLでもその力を遺憾なく発揮。得意のドリブルで相手を翻ろうし、幾度となく好機を作った。CKから2アシストした原川 力も出色の内容。攻から守への素早い切り替えで相手の攻撃の芽を摘み、チャンスと見るや前線に飛び出すなどマン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せた。
幸先の良い船出を飾ったが、広州FCが主力を帯同させず、若手中心のメンバー編成であったことも踏まえると、喜んでばかりもいられず、戦いはこれから。試合後、「まだまだチームとしては成長過程。今後の試合をどう戦うかがより大事になってくる」とレヴィー クルピ監督が話せば、「大切なことは、大会の中でチームとして成長していくこと」と、試合を決定づける2点目を決めたチアゴも気持ちを引き締めた。
2019-20シーズン香港プレミアリーグ王者の傑志は、2018年以来二度目のACL本戦出場となる。前回は1勝5敗でグループステージ敗退となったが、柏を破ってACL初勝利も挙げている。さらなる飛躍を狙う今大会、初戦はタイポートFCと対戦した。ボールを握られる時間は長かったが、セットプレーとカウンターから効果的に得点を重ねて2-0で勝利。エース・デヤン ダムヤノヴィッチにもゴールが生まれ、チームの士気は上がっているだろう。C大阪としては、ACLでの経験も豊富なこのストライカーをきっちり抑えることが重要になる。
第2節以降は指揮官同士の采配も見どころ。互いに連勝を懸けて戦う今節、C大阪としては、ある程度初戦のメンバーを継続した上で単独首位浮上をもくろむか。それとも、中2日での6連戦を考えて、大幅に選手を入れ替えて臨むか。ボールを握る時間が長かった初戦の展開を考えると、極端に体力を消耗することはなかったと思われるが、そこは高温多湿の環境。疲労度も考慮した上で、レヴィー クルピ監督が送り出す先発に注目したい。
試合としては、守備時はデヤン ダムヤノヴィッチを前に残して10人で守る傑志の守備をどうこじ開けていくかがポイント。相手のカウンターにも警戒しつつ、ボールを握った状態から先制点、2点目と畳みかけていきたい。また、広州FC対C大阪のあとに行われた傑志とタイポートFCの一戦は、雨の中での試合となったが、今節に関しても同様になる可能性もある。ピッチの環境に対応していくこともまた、アジアの戦いを勝ち抜く上では重要な要素になる。
[ 文:小田 尚史 ]