名古屋は前節、グループG最大のライバルとみなされた韓国の浦項と対戦。前半に押し込まれる場面はあったものの、ランゲラックの好セーブなどでしのぐと、34分に柿谷 曜一朗のスーパーゴールで先制した。そのまま1-0で後半に入り、浦項が圧力を強めたが、名古屋は選手交代でリズムを取り戻す。63分に山﨑 凌吾のシュートがシン グアンフンの手に当たり、名古屋はPKを獲得。シン グアンフンは2枚目のイエローカードで退場となった。そのPKを強烈なキックでマテウスが沈めると、数的優位の名古屋がその後も圧倒。82分には柿谷とのコンビネーションからマテウスが3点目を獲得。3-0で大一番を制した。
「どういう内容でも勝たないといけない試合だったが、しっかり勝ち切ることができ、内容も選手を褒めることしかない内容だった」とマッシモ フィッカデンティ監督は表情を緩めた。
だが、優位には立ったもののまだ決まったわけではない。特に今節戦うラーチャブリーは自国での開催で、もう負けられないという瀬戸際に追い込まれている。
そのラーチャブリーは前節のJDT戦で27分にPKを与えたものの、GKカンポン ファトマッカクルが鋭い反応でセーブし得点を許さない。その後も粘り強い守備で相手の攻撃を防いでいたが、後半立ち上がりにJDTのレアンドロ ベラスケスに見事な反転シュートを決められた。相手の猛攻に耐えながらもなんとか追いつきたいラーチャブリーだったが、攻撃の糸口がつかめずに0-1で惜敗、2連敗となった。
この試合では集中した守備を見せたラーチャブリーだが、敵のクロスに対してボールウォッチャーになってしまうところもあり、名古屋にとっては攻撃のポイントになりそう。プレッシャーをうまくはがして、良いボールを中央に供給したい。
ラーチャブリーの攻撃陣ではフランス出身のスティーヴン ランジルが注目選手。昨季のタイリーグでは29試合出場で7ゴール。JDT戦でも攻撃の中心となっていた。
名古屋は慣れない環境と暑さ、ピッチコンディションも3試合目で対応方法も分かってきたはず。グループ首位通過が目標だが、万が一のときのために、この試合では複数得点も狙っていきたいところ。そして、できれば早めにリードを広げて、若手に実戦経験を積ませつつ主力組を休ませたい。
ラーチャブリーは現在タイリーグで8位。客観的に見て名古屋が優勢に試合を運ぶと考えられる。しかし、どんな相手でも油断ができないのがサッカーというスポーツの面白さ。危険を冒さずに賢い試合運びで相手を上回りたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]