その第3節で名古屋は力の差を存分に見せつけた。タイリーグで8位のラーチャブリーに対し、山﨑 凌吾がハットトリックを達成。さらに齋藤 学が名古屋加入後初ゴールを記録するなど、課題と言われていた攻撃陣にも明るい要素が含まれており、守備でもピンチになったのは明らかなミスからだけ。それさえ防げば、相手を抑えられるという手ごたえも得た。
そこで気になるのは連戦による疲労と勝点のバランスをどう取るか。ACLのグループステージは中2日で6試合も続く強行日程。しかも名古屋は前節、雨の中での試合となり、疲労の蓄積が懸念される。今節は主力を休ませることで、そのあとに続く試合に備えたいところだが、勝点を積み重ねるためには主力を投入するのが一番確実な方法。マッシモ フィッカデンティ監督のマネジメントが問われるところだ。もしくは前節のように、前半で大量得点を奪ってフレッシュな選手に交代する作戦もある。ただ、ケガの不安も考えると、リードしたからといって矢継ぎ早に交代させるわけにはいかないだろう。
いずれにしても、名古屋はしっかりと守り、速い攻撃で仕留めるという形は変わらない。相手にボールを取られたらすぐにプレスを掛け、ダメならばしっかりと引いてブロックを作る。チーム力を底上げするためにも、フレッシュな選手が名古屋らしい戦いをまっとうできるか見てみたいという面もあるが、勝利が犠牲になっては元も子もない。
誰が出場するか見通せない状況ではキーマンを指定しづらいが、やはり攻撃陣が対象になるだろう。これまで阿部 浩之、柿谷 曜一朗、マテウス、山﨑、齋藤とFW陣が得点を挙げている。U-24日本代表の相馬 勇紀や、前節でクロスバー直撃の惜しいシュートを放った前田 直輝らがゴールを奪えれば、チームはさらに良い波に乗れそうだ。
一方のラーチャブリーは前節、大きく先発メンバーを入れ替え、システムも4バックから5バックに変えて名古屋と戦った。後半は4バックに戻して1失点だったが、それをどう捉えるか。少ないチャンスでも1本を決め切れば勝利を得ることはある。ゴール前で体を張るという熱い守備は見せていただけに、辛抱強く戦っていきたい。
どの選択が正しいのか、きっと正解はない。さまざまな思惑に揺れながらキックオフを待ちたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]