第3節でチェンライUと対戦したG大阪は、前節からGK東口 順昭を含めた10人を入れ替える大幅なターンオーバーを敢行。有利に進めながらも1-0で推移し、4分間のアディショナルタイムに突入した。勝利の笛が目前に迫っていた土壇場で、それまで封じていたブラジル国籍FWビルに痛恨の同点ゴールを献上し、手にしかけていた勝点3を逃した。
「決定機がある中で前半のうちに点を取れなかったことがこういう試合になった」と試合後、倉田 秋は悔しげに振り返った。前半から再三決定機を作り出していただけに、僅差で終盤に向かうことの危険性を思い知らされた格好だ。
G大阪は全北現代に首位の座を明け渡し、2位に転落した。「最後に追いつかれたのはダメージも大きいが、ここですべて崩れるようにしてしまってはいけない」とショッキングな試合の翌日に、松波 正信監督は自らに言い聞かせるように話した。
折り返し地点を終え、G大阪は日本勢で唯一2位に位置しているが、グループステージ首位突破の可能性は残されている。そのために必要なのは残された3試合の全勝だ。
中2日で再びチェンライUと顔を合わせるが、もはや6戦目までを見据えた戦いをする余裕はチームにない。チェンライU戦で先制ゴールを決めているレアンドロ ペレイラは「次の試合に関しては僕たちがグループステージを突破するために、一番大事な試合になる」と気持ちを切り替えたが、勝点3の奪取のみが、この試合のミッションになる。
チェンライUは前節でほぼ手の内を見せた格好だが、G大阪は宇佐美 貴史や好調の矢島 慎也、最終ラインを支える三浦 弦太、昌子 源を完全に温存。藤春 廣輝の回復ぶりは不透明だが、コンディション的にはほぼ万全の状態でチェンライUとの再戦に挑めるはずだ。
攻撃面に関しても徐々に改善の兆しが見えている上に、パトリックとレアンドロ ペレイラの両ブラジル国籍FWにゴールが生まれているのも心強い。ただ、待ち望まれるのがチャンスメークでは存在感を見せている宇佐美のゴールである。「本人も得点にはこだわっている」と松波監督も話すが、宇佐美の得点はチームに独特の勢いをもたらすだけに、今大会初ゴールを期待したい。
一方、劇的な同点ゴールで勝利したかのような歓喜を見せたチェンライUも、モチベーション高くG大阪に挑んでくるだろう。勝点1差の3位につけるが、グループステージ突破の可能性は十分に残されており、生き残りを懸けた大一番と位置づけてくるはずだ。ワンチャンスでその勝負強さを見せたブラジル国籍エースのビルも2試合連発を目指してくるはず。
互いに確固たる得点源を持つ両者が、生き残りを懸けた大一番に挑む。
[ 文:下薗 昌記 ]