川崎Fは依然として負傷者を抱える苦しい陣容だ。ジェジエウは軽傷だったものの、谷口 彰悟、大島 僚太、車屋 紳太郎、塚川 孝輝、旗手 怜央は試合に復帰できていない。さらに、JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝では浦和に2戦合計4-4ながらアウェイゴールで上回られて敗退してしまった。それも5日の第2戦では3-1としながら、終盤に2失点。4大会すべてで優勝を期していたチームとしては、ショッキングな敗退を経験してこのACLに向かうことになった。
「頭の切り替えと、あとはやはり体のところですね」。鬼木 達監督が浦和戦後に語ったように、連戦をこなしてきた選手たちには幾分かの休養が必要だった。チームはつかの間のオフを挟み、10日に韓国入り。入国審査にかなりの時間を要して、11日から練習を再開している。先述のとおり負傷者はいるものの、レアンドロ ダミアンや家長 昭博、脇坂 泰斗ら強力な攻撃陣は健在で、日本代表の活動から帰ってきた山根 視来も合流。母国でのゲームとなるチョン ソンリョンも気合いが入っているだろう。
さらに、夏に加入したマルシーニョも遠征メンバーに含まれている。「武器はスピード」と本人も話すように、高速ドリブルが特長のサイドアタッカーのお披露目となるか。「(レアンドロ)ダミアンとはインテルナシオナルで一緒にプレーしていたし、ブラジル人選手もいる。長い間、個人練習しかしていてなかったので、コンディションを上げるのには時間がかかる。でも、思ったより早く戻れるかな」。そう言って、マルシーニョは準備を続けている。鬼木監督も「試合に起用しながらフィットしてもらうことになると思う」と語っており、早期デビューもありそうだ。
川崎Fはウズベキスタンで行われたグループステージを全勝で突破し、6試合で27得点3失点とアジアで一番の得点数を叩き出し、1位でラウンド16進出を決めた。対する蔚山もグループFで全勝。こちらは13得点1失点と、堅守が光った。かつて湘南(当時・平塚)や柏でプレーしたホン ミョンボ監督(元韓国代表監督)が率いて守備は堅く、ボルトンやクリスタルパレス(2チームともイングランド)、そしてボーフム(ドイツ)でプレーしてきたイ チョンヨンが引っ張る攻撃陣も強力だ。
日本が隔離免除国から除外された影響で、韓国での開催が懸念されたが、無観客ながらなんとか行われることになった。注目の一戦は14日20時、蔚山文殊フットボールスタジアムでキックオフされる。
[ 文:田中 直希 ]