グループステージでは4勝2分で首位通過を果たしたC大阪だが、同じ組に韓国勢はいなかった。今回の一戦はステージが1つ上がった中での戦いであり、グループステージ以上に、手に汗握る熱戦が繰り広げられることが予想される。過去のACLにおける韓国勢との対戦を振り返っても、激しい球際の争いが顕著に現れていただけに、今回もまずは対人で競り負けないことが重要になる。プレッシングの強度や球際で激しく行くところは、小菊 昭雄監督体制になって向上しているところ。その意味でも、ここまで積み上げてきたチーム力が試されることになる。
小菊監督体制になって公式戦を5試合戦ったC大阪。最初の3試合はG大阪、次の2試合は札幌と、2チームとの対戦にとどまっており、サンプルはまだ少ないが、試合の中でハッキリと見えてきたモノもある。2トップのプレスをスイッチに、ディフェンスラインを押し上げてコンパクトな形を保つ守備の安定感は増しており、ボールを持っていないときのポジショニングも整備されてきた。攻撃に関しても、2トップの一方が背後に抜け、もう一方が起点になるというシンプルながら効果的なプレーも実践できている。
さらに直近の札幌戦では、この夏に加入した乾 貴士が先発フル出場。高い技術を発揮し、間を突くドリブルなど長所の一端を披露。より周囲との連係が高まれば、C大阪にとって大きな武器になる。この一戦ではどのような起用法になるか定かではないが、キーマンの1人と言っていいだろう。その乾らのパスを受けてフィニッシュを託されるFW陣も、勝利のカギを握る存在。アダム タガート、加藤 陸次樹、山田 寛人、大久保 嘉人に加え、新体制では前線で起用されている西川 潤らアタッカーのゴールに期待したい。
守備では、組織的に守ることが前提になるが、経験豊富なGKキム ジンヒョンにかかる期待も大きい。ビルドアップの起点になり、直近の札幌戦では圧巻のセーブを連発するなど、存在感が増している。ACLのグループステージではボール保持で上回る試合が続き、彼の活躍が目立つゲームはなかったが、ここからはその力が必要になる。冷静さを保ちつつ、最後の砦として安定したパフォーマンスを披露したい。
C大阪にとって、初出場した2011年のベスト8がACLでの最高成績だが、今大会はどこまで行けるか。チームとしてまとまりが出てきて、競争も激しくなっている現在のC大阪であれば、その先に進むことも十分に可能だ。まずは目の前のラウンド16。見守るサポーターの胸を熱くさせる勝利をつかみ取りたい。
[ 文:小田 尚史 ]