名古屋は浦項とグループステージで2試合戦っている。その1試合目は名古屋がボールを支配し、浦項がカウンターを狙う構図。お互いに大きなチャンスを逃す中で、名古屋は34分に中谷 進之介の縦パスから、齋藤 学がうまいターンでDFをかわしてボールを運ぶと、最後は柿谷 曜一朗が「これぞ柿谷」と言うべきスーパーなミドルシュートを突き刺し、待望の先制点を奪った。
1-0で折り返した後半立ち上がり、浦項に押し込まれる形となった名古屋は55分に前線のユニットを交代。齋藤、前田 直輝、長澤 和輝に代えてマテウス、相馬 勇紀、山﨑 凌吾をピッチに送り出すと、山﨑が獲得したPKをマテウスがきっちり沈め、さらに82分にはマテウスが再び決めて、3-0で名古屋が勝利。グループステージで最大のライバルとみられた浦項を圧倒した。
2試合目は名古屋がグループステージ突破を決めていたこともあり、GKには2年ぶりの公式戦出場となる武田 洋平が、CBには若手の藤井 陽也が入るなど先発メンバーは全員が日本人。静かな立ち上がりとなった中、グループステージ突破のために勝利が欲しい浦項の攻撃にも集中した守備で対抗していった。後半に入って51分、名古屋は前田が左足でゴールネットを揺らし、先制点を挙げた。そのまま1-0で終わるかと思われた88分、ロングボールの処理を藤井がミス。それをボリス タシチーに拾われて1-1の同点に。結果的に、この同点弾が浦項をグループステージ突破に導いた。
2試合とも名古屋が主導権を握っていたが、浦項はACLラウンド16・C大阪戦やリーグ戦を見ると、特に前線のメンバーが変化している。マヌエル パラシオスやマリオ クヴェシッチには注意が必要だ。また、自国開催で「日本チームに負けるわけにはいかない」という韓国チームのメンタルにも警戒しなければならない。
名古屋としては、これまでどおり堅守をベースに戦うことになりそうだが、リーグ戦よりもボールを保持する時間は長くなる可能性が高い。カウンターへの危機管理を徹底しながら、左右に揺さぶりゴールへ迫れるか。サイドの攻防が注目ポイントだ。
「まずは17日の準々決勝・浦項戦でしっかり勝って次に進むことが大事」と、これまでどおり一戦必勝で戦っていきたいとゲームキャプテンを務める中谷は意気込みを語る。浦項戦を勝ち進めば、中2日で準決勝という厳しい日程だが、つかみ取りたいゴールは間近に迫っている。選手、スタッフ、サポーター、そしてJリーグを応援する人々すべてが一丸になり、名古屋の決勝進出に向けて力を与えてほしい。
[ 文:斎藤 孝一 ]