横浜FMはホアンアインザライとの初戦を苦戦しながらも2-1で押し切り、幸先良いスタートを切った。完全アウェイの雰囲気に初戦独特の緊張感が重なり、序盤から押し込まれる展開が続く。その劣勢を打開したのが永戸 勝也→レオ セアラのホットラインで、セットプレーから連続得点。しかし追加点直後、セットプレーから失点すると、ボール保持率が上がった後半は流れの中からもセットプレーからも多くの好機を築くが、決め切れない。終盤はカウンター狙いにシフトした相手に際どい場面を作られながらも2点目は許さず、逃げ切りに成功した。
厳しい内容となった要因はピッチ外の“敵”にもあったようだ。初戦のあと、ケヴィン マスカット監督はこう明かした。
「ベトナムに来てしっかりと練習できたのは一度だけ。練習場に往復3時間もかかったり、グラウンドに水たまりができ、練習できる環境ではなかった。それも要因の1つだと感じている」 いわば“アウェイの洗礼”。ただ、到着から1週間が経ち、現在は落ち着いて練習にも取り組めているようで、今節はより良いコンディションで臨めそうだ。全北現代戦前日の公式会見に出席した畠中 槙之輔は言う。「初戦を終えて感じたのは、気温も湿度も日本より高いが、夜は涼しくなる点。だからそこまで気候を気にせず、自分たちがやるべきことをやることに集中したい」。日本と異なる環境に馴染んだとは言わないまでも、慣れてきたことで矢印を内側に向けるゆとりが出てきたようだ。
そして注目の人選について、指揮官はこう語った。「過密日程やそのほかの理由で明日は異なるメンバーで臨むかもしれない。私は全員を信頼しているし、マリノスのサッカーを楽しみにしていただきたい」。そして、全北現代の戦術や個々の強さを分析していると明言した上で、「自分たちのサッカーをすることが大事だ」と繰り返した。
対する全北現代は初戦のシドニーFC戦を0-0で引き分けた。再三チャンスを作りながらも決定力を欠き、大会前に新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたFWグスタヴォが欠場したツケが出た印象だ。一方、元新潟で韓国代表のキム ジンスや、柏やC大阪などJリーグでのプレー経験の長いキム ボギョン、韓国に渡ってから大ブレイクした元福岡の邦本 宜裕ら主力は健在。中2日でどれだけリカバリーし、コンディションが戻っているかが焦点となる。
横浜FMとしては、今節も新型コロナウイルス感染症の影響で主力の一部を欠く相手を叩いておきたいところ。初戦では影を潜めた“アタッキングフットボール”をアジアの舞台でも発揮できれば、連勝の可能性は高まりそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]