この広州FC戦で結果を出した意味は大きかった。勝点3を加えただけでなく、得失点差+8はグループで一番の数字に。目標とする首位突破に向けて一歩前進することができた。それにACLに入るまで離脱していた車屋 紳太郎がフル出場。チャナティップも先発出場し、ともにゴールを決めている。日本代表の山根 視来が出ずっぱりとなっていた右SBでは今季公式戦初スタメンの瀬古 樹が高いプレー強度を見せてアピールした。小林 悠、知念 慶、宮城 天の3トップも全員がゴールをマークし、キャプテンマークを巻いた脇坂 泰斗はセットプレーから正確なキックでゴールを演出している。それ以外にも、アンカーでプレーした小塚 和季、左SBでは松井 蓮之、CBやインサイドハーフで塚川 孝輝と、慣れない位置でも選手たちが奮闘したことで、起用の幅ができたといっていい。五十嵐 太陽と高井 幸大はプロデビュー戦に。彼らを起用したことで主力を休ませることもできた。
そして迎えるJDT戦。鬼木 達監督が「地元チームで難しいゲームになると思っているので、しっかりとした覚悟を持って臨みたい」と語ったように、非常に強力なチームとの一戦となる。JDTは広州FCに5-0で勝利しただけでなく、蔚山にも2-1で勝ち切った。アルゼンチン出身のフェルナンド フォレスティエリ、ブラジル国籍のベルクソンという2トップは脅威で、オーストラリア代表歴のあるシェイン ローリー、マレーシア代表選手もそろう。カウンター攻撃は特にパワフルで、その形から蔚山を仕留めてもいる。
「ここに来る前からジョホールは力があると思っていた。1戦目、広州とのゲームを見てもそう思ったし、蔚山とのゲームであらためて力があると確信した。認識どおりのチームだったので、自分たちが100%の力をしっかり出さないと勝てないと思っている。そこへの準備と、自分たちにフォーカスしながら戦いたい」 そう話して、鬼木監督は最大限の注意を払っていた。ただ、川崎Fにとってポジティブな要素もある。それは、JDTがこの2試合で主力メンバーをつぎ込んできたということ。川崎Fが中2日の2試合でメンバーを入れ替えていただけに、コンディション面は有利か。指揮官は「気候的な問題で、自分たちは(現地時間)夕方5時からのタフな時間帯でのゲームが続いていたので、選手を入れ替えても疲労を抜くのは簡単ではない」と話しているものの、JDTにとって中2日での3試合目はかなり苦しいものとなるだろう。
警戒心を持って臨むこの一戦だが、佐々木 旭は「(第3節、第4節と)中2日で同じ相手との一戦。しっかりイヤだなと思わせる試合をすることが大事。結果、内容でも圧倒して勝てるようにしたい」と話した。川崎Fは相手をリスペクトしつつも、自らのスタイルを誇示して、多くサポーターが入るスタジアムでマレーシア王者を呑み込んでみせたい。その先に、グループ首位浮上があると信じて。
[ 文:田中 直希 ]