その意味でも、川崎Fが引き分けた蔚山に2-1で勝利した理由があらためて理解できた、前節の対戦だった。相手とのかみ合わせが悪いとみるやすぐさまシステム変更を施し、川崎Fの攻撃を遮断。中2日で3試合目、しかも主力は先発を続けているコンディションというのに、最後まで守備の統制は崩れなかった。カウンターの牙は隠さず、後方に引いてばかりでもない。
ただ、川崎Fにとっては“守備を崩せなかった”試合と言えた。
「ジョホールはホームチームであり、会場の雰囲気も含めて手ごわい相手だったと感じている。ただ、自分たちがしっかりやれれば、絶対に差をつけられるなということも同時に感じた90分だった」 主将の谷口 彰悟はそう振り返っている。
前半途中から、川崎Fの中盤とマッチアップさせる[4-2-3-1]に変更したJDT。川崎Fは途端にマークをはがせなくなっていたが、得意とするパスワークや連動性があれば相手を切り崩せるという感覚も選手たちは持ち帰っている。
このグループステージは、首位になれば自動的にノックアウトステージへ進めるものの、2位となってしまえば5グループの2位の中での成績上位3チーム(出場を辞退したチームがいるため、2位チームの中でも4位との対戦を除外した4試合の結果で争われる)が勝ち抜けられる。
川崎Fが狙うのは、もちろん首位通過。勝点2差で追う立場として、ここで相手を上回っておきたい。
「(前節を振り返ると)もう少し自分たちのペースでやれたという反省が残っている。今日(前節)以上にタフなゲームになるかもしれないが、相手の特徴やスタジアムの雰囲気はある程度分かったので、次は絶対勝てるように準備したい」 パワフルにゴールに迫る前線の知念 慶は、そう話して意気込んでいる。
前節に続き先発する選手も多くなるだろう。高温多湿の状況で戦い続けており、疲労もたまってきている。外国籍選手枠の関係で、前節はメンバー外となったチャナティップら、違いを見せられるタレントの力も必須だ。ここぞの集中力を発揮し、決定機を確実に仕留めること。好機を量産できるよう、正確にパスをつなぎながら相手を押し込むこと。幸い、ピッチ状態は良い。相手のイヤがる攻撃を仕掛けて、今大会2勝目をつかみたい。ここが剣ヶ峰、必勝戦だ。
[ 文:田中 直希 ]