ここで横浜FMの突破の可能性をできるだけ簡潔にまとめたい。まず突破できるのは5グループの各組1位と、各組2位の成績上位3チーム。つまり、首位の横浜FMは最終節で勝利、または引き分ければ1位突破が決まる。
難解を極めるのが、横浜FMが敗れた場合の2位突破での想定。各組2位の5チームを比較する際、各組4位との対戦を除外した4試合での勝点、得失点、総得点の順で争う(以下の勝点とは対象4試合での合計勝点)。詳述はしないが、横浜FMが2位の場合、勝点は『6』が確定している。逆説的には勝点5となる2位が2チーム確定した時点で突破が決まる。
現状、2位が勝点5となる可能性が高いのが、川崎Fの属するグループI。ここでも詳細の説明は省くが、最終節の結果次第で勝点5の2位となる可能性があるのは、グループFの大邱とグループGのパトゥムユナイテッド(パトゥムユナイテッドは全南に敗れた場合)。つまり、グループIの2位に加え、大邱とパトゥムユナイテッドのうち2チームが勝点5の2位となれば、最終節を待たずに横浜FMの突破が決まる。一方、いくつかの条件が重なると、横浜FMが最終節に敗れれば、敗退するパターンも残る。
複雑な状況ではあるが、横浜FMの指揮官も選手も全北現代戦に全集中しており、考え方もシンプル。前日の公式会見に出席したケヴィン マスカット監督は言う。
「勝点の考え方はいろいろあるだろうが、正直、自分は5分も考えていない。数字に囚われるのは良くないからだ。どうリカバリーし、いかにメンタルの強さを発揮し、ピッチでの表現に重点を置いている。やるべきは良いパフォーマンス。マリノスのサッカーを表現するだけだ」 同席した小池 龍太も同調する。「自分もチームも成長し、勝つことでいまの立ち位置にいる。全北現代戦をグループステージ突破のために戦うのはもちろんだが、大事にするべきはマリノスのサッカーをして勝つこと。目標はグループステージ突破ではなくアジア制覇で、そこを見据えるなら、必ず勝たないといけない試合」。短期的な視点に囚われず、地に足をつけ、どっしりと構えている姿は実に頼もしい。
いずれにせよ、泣いても笑っても16日間で6試合を戦うベトナムの地でのラストマッチ。トリコロールらしいアタッキングフットボールで有終の美を飾ることを大いに期待する。
[ 文:大林 洋平 ]