川崎Fは、パトゥムユナイテッドと等々力陸上競技場で対戦した前節を4-2で勝利した。脇坂 泰斗がPK2本を冷静に決め、後半にはCKから山村 和也が加点、さらに終了間際に宮代 大聖が難しいシュートを決めて4得点を奪った。しかし、ミスを起点に喫した2失点のほうをチームは反省点として共有。その後の明治安田J1第32節・京都戦(3△3)でも課題を解消し切れなかったが、リーグ前節・鹿島戦は3-0。相手の強いプレッシャーによって前進できない時間帯も長かったが、その時間を全員で耐えたことが公式戦7試合ぶりのクリーンシートを呼び込んだ。
このところ、練習からのチームの緩みを指摘することが増えていた山根 視来も「無失点で終えられたということは、今までと違う良いポイントだったと思う」と振り返った。「練習から一歩距離を詰める、中盤が行き切るというのをやっていた。それによって(シュートを)枠に飛ばさせなかったのは良いところ」とも。しかし、鹿島に多くのシュートを放たれた点については、「打たせないということは、ACLもあるので追求したい」としている。
JDTにはヘベルチ(元仙台、C大阪、群馬)、フェルナンド フォレスティエリ、ベルクソンという強烈な外国籍アタッカーがいる。さらに福岡などでプレーした邦本 宜裕も所属している。つまり、山根の言うように決定力のあるプレーヤーたちに対して「シュートを打たせない」意識が重要になるということだ。この試合を引き分け以上で終えれば首位通過が確定するだけに、“緩みを見せずに危険な場所を消していく”作業はポイントになるだろう。
一方のJDTは前節で韓国王者の蔚山に2-1で勝利し、2勝2敗で蔚山と勝点で並んでいる。彼らは、ノックアウトステージ進出のために勝利が欲しいタイミング。アウェイゲームとはいえ、全体でゴールを奪いにくるタイミングがあるはず。川崎Fとしては、鹿島戦同様の成果を残したい。
鬼木 達監督はリーグ戦のホーム最終戦となった鹿島戦後、等々力に集まったファン・サポーターに対して、火曜日の夜に開催されるJDT戦のサポートを強い口調でお願いしていた。それはセレモニーで同じようにマイクの前に立った主将の橘田 健人も同様だった。ACLは甘いものではない。気の緩みを見せてはいけないのは、サポートする側もそうだ。「タイトルを獲るのは、現場だけではできない」(鬼木監督)。
鹿島戦でベンチ外となったジェジエウについても、外国籍枠の関係もあってACLではメンバー入りできる。中3日の連戦にはなるものの、等々力開催だ。前回対戦は1-0でしぶとく勝点3を奪っているが、今回も川崎Fらしく勝ち切りたい。
[ 文:田中 直希 ]