横浜FMはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16第1戦で、バンコクU(タイ)とアウェイで対戦する。今季最初の公式戦は新指揮官に就任したハリー キューウェル監督のお披露目の場でもある。また、今大会から秋春制へのレギュレーション変更に伴い、このラウンド16が今季初戦となる横浜FMに対し、バンコクUは2023-24シーズン真っただ中。両者のコンディションに差がある中、“新生トリコロール”がどのような戦い方、独自色を見せるのか。ネームバリュー抜群の指揮官、注目の初陣である。
横浜FMは3勝2敗の3位で迎えたグループG最終節・山東泰山(中国)戦で3-0の快勝を飾り、1位通過で2大会連続のラウンド16進出を決めた。
昨季と今季のメンバー構成を比べると、昨季の守護神・一森 純が期限付き移籍元のG大阪に復帰したほか、角田 涼太朗も欧州への移籍を決断。さらに、この試合直前には西村 拓真が急転直下、セルヴェットFC(スイス)へ期限付き移籍した。
一方、昨季は全北現代(韓国)でプレーした天野 純が3年ぶりに復帰したほか、町田からポープ ウィリアム、東京Vから加藤 蓮、新潟から渡邊 泰基が加入するなど、少なからず顔ぶれに変化があった。
中でも最も注目を集めるのが元オーストラリア代表で、日本でも知名度の高いハリー キューウェル新監督。昨季まで横浜FMを指揮し、上海海港(中国)へ新天地を求めた同胞・ケヴィン マスカット前監督からチームを引き継いだ形となる。
1月15日の始動後から“キューウェルカラー”は随所に出ている。中でも最も大きな変化はシステム変更。15年ぶりにJ1優勝を果たした2019年以来定着していたダブルボランチ型から、ワンアンカー型の[4-3-3]を落とし込んできた。新指揮官は初戦を前にこう振り返る。
「(2日までの)宮崎キャンプから良い状態でできている。ケガ人も順調に回復に向かっており、ポジティブなニュースが多い。キャンプからのリカバーで良い状態になる。数日の練習で良い準備をしてACLに臨みたい」 キャンプではトレーニングマッチ3試合をこなし、全勝だったが、公式戦は別物。イージーな失点も続いており、特に守備面に不安を残す。注目のメンバーだが、9日の公開練習でケガ明けだった天野が先発できるかは不透明。インサイドハーフは西村も不在となったが、それでも層は厚く、山根 陸やナム テヒが控えており、大きな支障はないだろう。
バンコクUは前線にウィレンやマフムード イードらタレントを擁し、油断は禁物。2月のタイは乾季とはいえ、日中の気温が35℃を上回る日もあり、真冬の日本との寒暖差は大きい。さらには、昨年10月のグループステージでバンコクUとのアウェイ戦を経験した天野が「見た目は良いが、実際は良くない」と語るピッチ状態も非常に気になるところ。初陣の横浜FMが異国の環境にどう対応するのかも焦点となる。
[ 文:大林 洋平 ]