ベスト8を懸けて戦うラウンド16第1戦は、アウェイ・蔚山(韓国)戦。蔚山は2年連続Kリーグ1で優勝しているチームで、監督はかつてJリーグでもプレーした元韓国代表のホン ミョンボ氏。選手では、柏や浦和などで活躍した江坂 任が在籍しているほか、鳥栖で7シーズンプレーしたキム ミヌなどJリーグ経験のある韓国籍選手も複数所属している。
グループステージは川崎Fと同じグループで、3勝1分2敗の2位。本来、ラウンド16第1戦は今週の火曜日か水曜日に開催される予定だったが、蔚山サイドがアジア杯で韓国代表が決勝に進んだ場合にスケジュールが厳しくなることを懸念して、木曜日開催になった。蔚山はアジア杯に臨む韓国代表にDFが4人、GKが1人選出されていたが、このオフにそのうちDF2人が移籍。ホン ミョンボ監督はアジア杯で決勝に進めず失意のまま合流した3選手の心と体のケアが必要だと考えているという韓国メディアの報道があり、甲府戦に代表選手を起用するかどうかは注目点となる。
蔚山は日本の石垣島と鹿児島県でキャンプを行っており、金沢などのJクラブや鹿屋体育大などの強豪大学チームと非公開でトレーニングマッチを行っている。これらのトレーニングマッチは韓国代表選手がアジア杯を戦っている時期。新戦力を既存選手と融合させる目的で行われ、代表選手なしでも一定の連係は構築できていると推測できる。
アウェイに乗り込む甲府は、ACLで躍進したことで長谷川 元希(新潟)や三浦 颯太(川崎F)ら主力が移籍することになったが、前FC東京のアダイウトン、前磐田のファビアン ゴンザレスを獲得して、前線には30代前半のJ1レベルの外国籍アタッカーがそろう。また、残留させることが難しいと思われていたピーター ウタカやエドゥアルド マンシャが残ったことも大きい。さらに、蔚山戦にはコンディション的に間に合わないが、前清水のヘナト アウグストも獲得しており、クラブは小さい予算規模ながら勝負に出ている印象。
篠田 善之監督は外国籍選手の加入だけでなく、「キャンプで大きなケガ人が出ずに順調にきている。去年からの継続があるので、選手がやることをよく理解してくれている。去年よりもスムーズに前進している。新加入選手の理解度も高い」とプラス要素を話している。ディフェンスラインは経験値が不足しているようにも感じるが、“想定外の良いこと”も起きるACLで奮闘を見せられるか。攻撃面では、強力な外国籍アタッカーを生かせるか。“もっと上に行きたい”というチーム全体の意欲が結果を引き寄せられるか、注目したい。
[ 文:マツオ ジュン ]