シーズン初戦となった1週間前のタイでの第1戦は序盤、ミスが散見されたものの、セットプレーからエウベルが幸先よく先制点を奪い、流れが良くなった中で見事な連係から渡辺 皓太が追加点。その後、1点を返されてハーフタイムに入ると、後半はアンデルソン ロペスや途中出場の宮市 亮が何度も決定的な場面を迎えるが、精度を欠いて突き放せない。すると、アディショナルタイムにイージーなボールロストから最後は途中出場のマフムード イードに決められて2-2。2点リードを守り切れず、ドロー決着となった。
第1戦はアジアの難しさに直面した形となり、ハリー キューウェル監督もチームをこう引き締める。
「ラウンド16に進出しているチームはどこも差はない。自分たちがボールを簡単に失い、相手はそこを突いてうまくカウンターにつなげてきた。相手を簡単に考えてしまうと、簡単にやられてしまう」 決して油断があったわけではないが、多くの決定機を逃した点を踏まえれば、勝利への執着が足りなかったのかもしれない。ただ、2戦合計で決まるレギュレーションをポジティブに解釈すると、第1戦の苦い経験を良い糧にし、慢心なく第2戦に臨めるはず。2失点こそしたが、悪い出来ではなかった上島 拓巳はこう前を向く。
「(第1戦は)チャンスの数を見ればあと3、4点は取れた。守備でも相手に何度も決定機を作られたわけでもない。自分たちのベストの環境であるホームでできる点は前向きに捉えられる。勝てばいいだけなので、自信を持ってプレーする」 この第2戦での焦点の1つが、第1戦の終了間際に退場し、第2戦は出場停止となる松原 健の代役。大卒ルーキーの吉田 真那斗が有力候補となるが、昨季右SBを経験した山根 陸や村上 悠緋も担うことができ、指揮官のチョイスが注目される。
第1戦の戦いを振り返れば、チーム力は横浜FMが上だが、バンコクUも両SBが積極的に高い位置を取るなど、攻撃的なコンセプトが浸透する好チーム。マフムード イードをはじめ、ウィレン モタ、バセル ジラディらフィジカル、テクニックともに優れた外国籍選手も一発があり、警戒しなければならない。
横浜FMとしては、第1戦で2失点を喫したCB上島、エドゥアルドやGKポープ ウィリアムができる限り無失点の時間帯を長く保ち、攻撃陣の援護を待ちたいところ。このゲームプランを遂行できれば、悲願のベスト8進出へ大きく近づく。
[ 文:大林 洋平 ]