47,667人の大観衆が詰めかけた第1戦は、横浜FMのサポーターがチャントを歌うと激しいブーイングが浴びせられるなど、完全アウェイの中でキックオフを迎えた。山東泰山はエース・クリサンをベンチスタートにした影響もあり、5バックを選択。その急造システムによって守備が機能しない序盤に横浜FMのアンデルソン ロペスが先制点を奪うと、69分にはヤン マテウスが追加点を挙げる。アディショナルタイムに1点を返され、両ベンチに退場者を出して荒れ模様となったが、横浜FMがアウェイで価値ある勝利を手にした。
横浜FMの準決勝への進出条件は勝利または引き分けとなる。90分間の1点差負けで延長戦に突入、2点差負けで敗退となり、まだまだ予断を許す状況ではない。主将・喜田 拓也も勝って兜の緒を締める。
「まだ何も勝ち得ていないので、満足することは一切ない。(第2戦も)また自分たちの力で切り拓きたいし、良い準備をすることに尽きる。何もつかんでいないことをチームで共有しながら最高の準備をして、戦いに挑む」 第2戦でも先手必勝のスタンスで臨むことが重要だろう。その姿勢を支えるのが第1戦で好調だったGK、DF陣だ。第1戦から継続してソリッドな守備が求められるのは言うまでもない。上島 拓巳は言う。
「DFとしては良い形で耐えられている。第1戦では相手のパワープレーに対し、自分とエドゥ(エドゥアルド)で強さを出せた。最後の失点は悔しいが、厳しいアウェイで勝利したのは非常に価値があるし、自信を持って次のホーム戦を迎えられる」 もちろん、第1戦のアディショナルタイムの失点は痛くないわけではないが、個の能力が高い外国籍選手を擁する山東泰山のアタッカー陣を抑え込めた手ごたえのほうが大きい。
そこで気になるのがクリサンの出場可否だろう。9日に開催された中国スーパーリーグ第2節・北京国安戦ではベンチ外になっており、間に合うか微妙な状況。また、第1戦で最も怖さを見せていたバレリ カザイシュビリやフィニッシュシーンに絡んだマテウス パトはベンチスタートから途中出場しており、この第2戦を見据えてターンオーバーしている。
山東泰山は川崎Fとのラウンド16を逆転で勝ち上がってきており、地力は十分。第1戦でも互いに得点機会を作っていただけに、前線のタレントがそのチャンスを仕留められるかがポイントになりそうだ。
[ 文:大林 洋平 ]