よって、東方(香港)を広島サッカースタジアムに迎える今節の結果は大きな意味を持つものではないが、ミヒャエル スキッベ監督の下で常に目の前の試合の勝利を求めてきた広島は、白星を手にするために全力を尽くす姿を見せてくれるに違いない。
ミヒャエル スキッベ監督は「このシーズン(2024年)の最後のホームゲームなので、本当にエネルギーを持って100%でやりたい」と意気込みを口にしている。
8日に最終節を控えている明治安田J1では優勝の可能性を残しているため、先発は直近のJ1第37節・札幌戦から大幅に入れ替わる可能性はある。ただ、ピッチに立った選手たちがタフに戦ってきたからこそ広島はACL2で無敗を続けられており、今節も心配より楽しみのほうが大きい。
前節・カヤFC(フィリピン)戦でプロ初ゴールを挙げた井上 愛簾は、今節もどん欲にゴールへ向かっていく姿勢を見せてくれるはず。満田 誠とマルコス ジュニオールの2シャドーも自分たちの存在価値を示すためにゴールへ向かっていくだろう。
中島 洋太朗にも注目が集まる。リーグ戦でも出場機会をつかんでいる18歳のMFは、アウェイで行われた第2節・東方戦でプロ初得点をマークしており、アジアの舞台でもその才能を存分に発揮している。今節も背番号35はボールを触ってチームのリズムを作りながらチャンスを生み出していくだろう。
そしてミヒャエル スキッベ監督は、2024シーズンをもって現役を引退する青山 敏弘と、契約満了となる柏 好文の2人を先発起用することを明言している。青山は広島一筋21年間、柏は甲府から2014年に加入して以降11年間、チームを支えてきた。長く苦楽をともにしてきた2人と、最後に広島の地で戦える試合をしっかり勝利で飾りたいところだ。
東方は最下位となっているが、力のあるチームであることは間違いない。広島が香港に乗り込んだ第2節は、荒木 隼人が2-2で迎えた後半アディショナルタイムにゴールを奪って勝利したが、前半は東方の鋭い攻撃に苦しめられた上、後半はノア バッフォーのスピードに対応し切れず、失点を喫して苦しい試合を強いられた。今節は最初からつけ入るスキを与えずにゲームを進めていき、チャンスをしっかりと仕留めていけるかがポイントになる。
3日後にはJ1の最終節が控えている。他力が必要にはなるが、優勝が懸かった重要な試合へ良い流れをつなげていくため、今節も最初から広島らしくアグレッシブな攻守を展開しながらゴールに迫っていくサッカーを見せていき、最後はファン・サポーターと喜びを分かち合いたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]