横浜FMは9月から始まった中2日~中4日の公式戦15連戦を10月30日の明治安田J1第35節・浦和戦で終え、中6日で迎える一戦となる。J1で下位に沈み、準決勝に進んだ天皇杯とJリーグYBCルヴァンカップではファイナルに手が届かず、モチベーションを保つのが難しい時期ではある。その一方、このACLEは2025シーズンの戦いにもつながるだけに、クラブの未来のためにも注力しなければならないコンペティションである。ジョン ハッチンソン監督は言う。
「ACLEは今季(2024年)の終わりにはリーグステージの突破が決まる順位にいたい。ホーム戦が2試合あり、アウェイ1試合は長い移動になるので簡単ではないが……。年内3試合で結果を求めていく」 指揮官が語るように年内にリーグステージ突破を決めるには、敗退となる9位のチームに対して残りゲームが2試合となる第6節終了時点で勝点7差以上をつける必要がある。つまり現在の9位・浦項(韓国)とは1ポイントしか差がないため、2024年に行われる残り3試合は最低でも2勝1敗以上の成績が求められる(※次節・浦項戦は引き分け以上の結果が必須条件)。
今節はその第一関門となる。そして、ここで立ちはだかるのが横浜FMと縁の深い、ブリーラムに在籍するティーラトン ブンマタン。2021年までの3年間、トリコロールのユニフォームに身を包み、2019年には左SBの主軸として15年ぶりのリーグタイトル獲得に大きく貢献した(※Jリーグでの登録名はティーラトン)。2022年からトリコロールの左SBを引き継いだ永戸 勝也は彼のこう印象を語る。
「タイプが違うのでなんとも言えないが、技術的には僕よりハイレベル。なかなかあそこまでうまいSBはいなかったので、Jリーグで刺激を受けた選手の1人」 “ブンちゃん”の呼び名で親しまれた34歳がブリーラムで担うポジションは、ボランチ気味のセントラルMF。対峙するのは渡辺 皓太、天野 純、西村 拓真あたりとなるか。Jリーグ時代も“偽SB”としてゲームコントロールには秀でるものがあっただけに、“ボランチのティーラトン”を止められるかがポイントの1つとなる。
第1節で現在J1首位の神戸と引き分けるなど、3試合を終えて2勝1分で無敗のブリーラムで警戒すべきは1人だけではない。2戦連続得点中のブラジル国籍ストライカー・ビッソリの決定力には要注意だろう。そのビッソリと2トップを組むタイ代表のスパチャイ ジャイデッドは180㎝を超えの大型ストライカー。育成年代から大きな期待がかけられ、25歳と充実期を迎えつつある。このタレント集団を横浜FMのDF陣がどう封じ込めるかは見どころとなる。
[ 文:大林 洋平 ]