クラブとして三度目のアジアの戦いに挑んでいる神戸は、ここまで順調に勝点を積み上げてきている。過酷なタイ遠征だった開幕節・ブリーラム戦こそドローで終えたが、その後は4連勝を飾り、勝点13で首位を走っている。
11月26日にホームでCCマリナーズ(オーストラリア)を迎え撃った前節は、11月23日の天皇杯決勝・G大阪戦からスタメンを総入れ替えして臨んだ。大迫 勇也や武藤 嘉紀、酒井 高徳らがベンチ外となる中、最前線に佐々木 大樹を配置し、中盤の底に鍬先 祐弥が入る。試合は菊池 流帆のヘディングシュートとオウンゴールで2点を先行するなど主導権を握ったが、反撃に出る相手に一度は同点とされる展開に。それでも最後は佐々木が豪快なシュートを決めて勝ち切っている。
特に際立ったのは汰木 康也の活躍。前半にセットプレーで先制点を演出するキックを披露すると、後半開始早々には的確なキープから正確なサイドチェンジのパスを送り、それを受けた広瀬 陸斗のクロスが相手DFに当たって追加点となった。11月30日の明治安田J1第37節・柏戦では途中出場でチームに良い流れを持ち込んだ14番は今季、ケガに泣かされるシーズンを送っている。ただ、ここへきてドリブルなどの持ち味をピッチで体現することも多くなっており、今節の活躍にも期待したい状況だ。
今節は柏戦から中2日でのアウェイゲーム。過密日程の下、大きくメンバーを替えることが想定されるが、懸念点もある。CCマリナーズ戦では、序盤から圧巻のパス&フィードで攻撃の起点を担っていた岩波 拓也や、チームの推進力を発揮する上で欠かせないジェアン パトリッキが負傷交代するアクシデントに見舞われた。彼らの状態は不透明となっており、メンバー編成にも注目したい試合となる。
一方、ホームで昨季J1王者を迎え撃つ浦項は、ここまで2勝3敗の10位と下位に低迷している。ただ、0-2で敗れた前節・横浜FM戦がそうであったように、アウェイゲームは基本的にリーグ戦から選手編成を変更して臨んでいるのが特徴だ。主力を軸に構成したホームでの第2節・上海海港(中国)戦、前々節・山東(中国)戦はいずれも勝利し、同じく主力勢を投入したコリアカップ決勝でも勝利を飾った。ブラジル国籍選手の個の力はもちろん、11月に韓国代表へ初招集されたイ テソクなど若手の活躍も目立つ。コリアカップ決勝は延長戦にもつれ込むゲームであり、疲労等もメンバー編成のポイントになりそうだ。
いずれにせよ、神戸としては持ち味である粘り強さの発揮を大前提とし、90分を通して勝ち切りたい試合となる。
[ 文:小野 慶太 ]