広島はタイトなスケジュールの中での戦いが続く。27日に臨んだ明治安田J1第32節・福岡戦は、4日前の第31節・柏戦から先発7選手を変更。連戦でも大きくメンバーを入れ替えないミヒャエル スキッベ監督も入れ替えざるを得ない状況だが、だからこそ戦力の底上げができているメリットも生じている。
福岡戦で先発フル出場して勝利に貢献したキム ジュソンは、安堵した表情を浮かべて語った。
「本当に勝ちたい気持ちが強かったのでホッとしました。ずっとチームの助けになりたいという気持ちでやっていたんですけど、(8月20日のJ1第30節・神戸戦で)オウンゴールをしたり、(8月31日の第28節・C大阪戦)でPKを与えたり、そういったことがあって……。でも、(韓国)代表から帰ってきてからはそういうのもなくなってきましたし、時間が経つごとにチームメートとの息も合ってきていると感じているので、これからも勝利に貢献していきたいです。
正直、韓国にいたときには経験したことのないスケジュールです。本当に初めての体験なので、しっかりと体の管理をして、回復もしていかないといけない。『しんどい』というのは言い訳なので、最善を尽くしたいと思います」 今夏に広島へ加入した韓国籍DFは、疲労感よりも充実感を覚えて次の試合に向かっている。福岡戦では山﨑 大地も先発して好プレーを見せており、守備陣の厚みが増していることは頼もしい限りだ。
上海海港は攻撃陣のタレントがそろっている。ACLE開幕戦はホームで神戸に0-3で敗れているが、それは主力選手を温存して臨んだ結果で、その後のリーグ戦ではレオナルドが2試合で5得点を挙げる活躍を見せてリーグ戦の連勝を『3』に伸ばし、首位に立った。ケヴィン マスカット監督が率いる中国王者は勢いを持って広島に乗り込んでくるだろう。
今季のJ1でここまで32試合を戦い、リーグ最少の22失点に抑えてきた堅守の広島と、中国スーパーリーグでここまで26試合を戦い、リーグ最多の63得点を奪う得点力を誇る上海海港の対戦は、どちらがその強みで上回っていくのかに注目したい。
広島の攻撃陣にも期待したい。メルボルン・シティからゴールを奪ったマルコス ジュニオールと中島 洋太朗は、この一戦でもクオリティーを発揮して得点を生み出してもらいたいところで、経験豊富なヴァレール ジェルマンとケガから戻ってきたトルガイ アルスランにも要所で力を示してもらいたいところだ。
上海海港戦が終われば、4日後には町田とのJ1タイトル争いの生き残りを懸けた試合が控え、そのあとにはJリーグYBCルヴァンカップ準決勝・横浜FC戦に臨んでいく。大事な試合が続く中、まずは目の前の一戦、上海海港戦にチーム一丸となって臨みたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]