第8節までを終えた明治安田J3で4位につける熊本。県代表として2年ぶりに出場する天皇杯では、1回戦で大分県代表の日本文理大と対戦する。
大木 武監督体制2年目に入り、J2復帰を目指す熊本はリーグ戦で4勝3分1敗。直近の第8節ではJ3に降格してからの過去2シーズンで勝利がなかった長野に2-0の白星。今季初の連勝を飾った。チームとしてようやく波に乗り始めた印象だが、その要因はディフェンス面にある。
長野戦では強風の影響もあって自分たちでボールを握る時間を多く作れず、相手にペースを握られた。しかし、今季加入した経験豊富なGK佐藤 優也のファインセーブ、ゴール前での体を張った守備やカバーリング、球際の強さを見せて無失点に抑え、少ないチャンスから2得点を挙げた。今季は2-0とリードした展開から追いつかれたゲームが2試合あったが、スコア状況にかかわらず最後まで点を取りにいく姿勢を貫きつつ、締めるべきところは締めるというピッチ上での意思統一ができつつある。
ただ、長野戦は無失点に抑えこそしたが、カウンターでピンチを招いたシーンもあった。ボールを保持している状態でのリスク管理と合わせ、守備への切り替えの速さも求められる。
一方、熊本に乗り込む日本文理大は、2009年以来6度目の本大会出場となった。大分や水戸、岡山でのプレー経験を持つ西野 晃平監督が2017年に就任して以降、チーム強化が実を結んでおり、昨年の九州大学リーグでは福岡大や鹿屋体育大を抑えて初優勝を果たし、今季の九州大学リーグも開幕から4試合無敗と好調だ。
戦い方の基本は前線からの守備。どうプレッシャーを掛けてボールを奪うかというイメージを共有しながら、対戦相手とのパワーバランスやゲーム状況を見て、ピッチ上で選手たちが判断することも求める。ボールを奪ってからは早い切り替えで攻撃に転じる。西野監督自らが声をかけて集めた選手たちが中心世代となり、できるだけボールを長く保持して攻撃回数を増やすことにもトライしている。パススピードやコントロールの質、体の向きなどを徹底して体に染み込ませることでチームとしてのクオリティーを高め、結果につなげてきた。そうした成果をJクラブ相手にどこまで表現できるか、大きなモチベーションを持って臨む一戦となる。
西野監督にとって、熊本の酒井 崇一、菅田 真啓、河原 創、北村 知也といった選手は九州大学選抜で直接指導したこともあり、その特徴や強みも知っている。スカウティングによって熊本の強みをどう抑えにかかるかも注目したい。
2回戦に勝ち進めば鳥栖と対戦することがすでに決まっている。リーグ戦に良い流れをつなぎ、現状の力がJ1上位クラブにどの程度通用するか試す貴重な機会を得るためにも、お互いに勝ちたいゲームだ。
[ 文:井芹 貴志 ]
大木 武監督体制2年目に入り、J2復帰を目指す熊本はリーグ戦で4勝3分1敗。直近の第8節ではJ3に降格してからの過去2シーズンで勝利がなかった長野に2-0の白星。今季初の連勝を飾った。チームとしてようやく波に乗り始めた印象だが、その要因はディフェンス面にある。
長野戦では強風の影響もあって自分たちでボールを握る時間を多く作れず、相手にペースを握られた。しかし、今季加入した経験豊富なGK佐藤 優也のファインセーブ、ゴール前での体を張った守備やカバーリング、球際の強さを見せて無失点に抑え、少ないチャンスから2得点を挙げた。今季は2-0とリードした展開から追いつかれたゲームが2試合あったが、スコア状況にかかわらず最後まで点を取りにいく姿勢を貫きつつ、締めるべきところは締めるというピッチ上での意思統一ができつつある。
ただ、長野戦は無失点に抑えこそしたが、カウンターでピンチを招いたシーンもあった。ボールを保持している状態でのリスク管理と合わせ、守備への切り替えの速さも求められる。
一方、熊本に乗り込む日本文理大は、2009年以来6度目の本大会出場となった。大分や水戸、岡山でのプレー経験を持つ西野 晃平監督が2017年に就任して以降、チーム強化が実を結んでおり、昨年の九州大学リーグでは福岡大や鹿屋体育大を抑えて初優勝を果たし、今季の九州大学リーグも開幕から4試合無敗と好調だ。
戦い方の基本は前線からの守備。どうプレッシャーを掛けてボールを奪うかというイメージを共有しながら、対戦相手とのパワーバランスやゲーム状況を見て、ピッチ上で選手たちが判断することも求める。ボールを奪ってからは早い切り替えで攻撃に転じる。西野監督自らが声をかけて集めた選手たちが中心世代となり、できるだけボールを長く保持して攻撃回数を増やすことにもトライしている。パススピードやコントロールの質、体の向きなどを徹底して体に染み込ませることでチームとしてのクオリティーを高め、結果につなげてきた。そうした成果をJクラブ相手にどこまで表現できるか、大きなモチベーションを持って臨む一戦となる。
西野監督にとって、熊本の酒井 崇一、菅田 真啓、河原 創、北村 知也といった選手は九州大学選抜で直接指導したこともあり、その特徴や強みも知っている。スカウティングによって熊本の強みをどう抑えにかかるかも注目したい。
2回戦に勝ち進めば鳥栖と対戦することがすでに決まっている。リーグ戦に良い流れをつなぎ、現状の力がJ1上位クラブにどの程度通用するか試す貴重な機会を得るためにも、お互いに勝ちたいゲームだ。
[ 文:井芹 貴志 ]


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