昨季はリーグ21位に終わった愛媛は1回戦から登場。例年であれば、愛媛が主戦場とするJ2の天皇杯初戦はミッドウィーク開催となるため、サブ組中心のメンバー構成になるところだが、週末開催となる今回の一戦では状況が大きく異なる。實好 礼忠監督は「サブ組もかなりモチベーションは高いところがあるので迷う部分もあるが、いつもどおりの感じでいきたい。そういう意味では今週末の時点でのベストなメンバーで試合に臨む形になる」とコメント。必勝態勢で臨むこととなる。
愛媛は開幕から苦戦が続き、明治安田J2第6節終了後に和泉 茂徳前監督が辞任。實好監督に指揮が引き継がれ、不調から一転、連勝を遂げるなど好調の兆しを見せている。直近5試合は勝利がないが、上位相手にも互角の試合を演じるなど、チーム状態はおおむね良好と言えるだろう。
対戦相手は下部カテゴリーとはいえ、同じ愛媛県に本拠地を置く今治。公式戦では初対戦となるダービーマッチは、両クラブにとっての新たな歴史の1ページとして刻まれることになる。となれば、指揮官がこの一戦に懸ける思いもより強くなるというものだ。
「この一戦は負けられない。ダービーマッチはカテゴリーも関係ない。今週はより一層、練習からピリピリ感を出していこうかなと。リーグ戦とは別ものだから負けても大丈夫というものではなく、ここで勝ってリーグ戦につながるような試合にしたい。そういう意味でも、この試合はめちゃめちゃ重要な試合になる」(實好監督) 愛媛からすれば、上位カテゴリーで戦うチームとして力の差を見せ、順当に2回戦へコマを進めたいところだが、これまでプレシーズンでの今治との対戦はドロー決着が続くなどいずれも接戦。今季開幕前のプレシーズンマッチでもスコアレスドローに終わり、お互い一歩も譲らなかった。實好監督が話したようにダービーマッチはカテゴリー関係なし。今回の対戦でもきっ抗した接戦になる可能性は十分にある。
一方の今治からすれば、この一戦はリスタートの第一歩となる。今治はリーグ戦7試合を戦ってわずか1勝。開幕当初は敗戦の中にも主導権を握った試合を演じていたが、ここ数戦は内容面も伴わないなど苦境にあることは否めない。この状況を案じたクラブは、19日にリュイス プラナグマ監督の契約解除を発表した。今回の一戦では橋川 和晃アカデミー・メソッドグループ長が暫定的に指揮を執ることとなるが、大きな転換期を迎えた状況で選手らがどのようなリバウンドメンタリティーを見せるかが注目ポイント。この重要な節目で対戦する相手が同県のライバルチームであることは、むしろモチベーションを高める上では好都合と言えるかもしれない。
[ 文:松本 隆志 ]

