クラブにとっては記念すべき試合になるが、「チーム全体の底上げをしないといけない」と話す三浦 文丈監督は「(リーグ戦に)日頃関われていない選手を組み込んで、勝利を目指したい」とフレッシュな選手を起用することを示唆した。
相手は東京都予選を勝ち抜いた駒澤大。大学生が相手だが、三浦監督は「最近の大学生は強い。トレーニングマッチでも良い勝負をするときもあるので、みんなそれは分かっている」とリスペクトする。
駒澤大と戦うにあたって、誰よりもモチベーションが高いのは安藤 翼だ。安藤にとって駒澤大は母校。「18歳から22歳という大事な時期に育ててもらい、秋田(浩一)監督から教わったことはたくさんある。自分にとってめちゃくちゃ貴重な4年間だった。大学ではサッカーにとって一番根本的な『最後まであきらめない』とか『チームのために、仲間のためにプレーする』ということをひたすら学びました」と当時を振り返る。
大学卒業後、安藤はJFLのホンダロックSCを経て、J3の八戸へステップアップ。今季はJ2に昇格した相模原で戦っている。「八戸のときも最初は試合に出られませんでしたが、どんどん慣れていきました。個人的にはこの状況でも自分自身成長を感じて、練習から試合に出たときの準備を常にするだけです」と一つひとつレベルアップしてきた。
着々と成長し、上のカテゴリーへ戦いの場を移す安藤は「秋田監督と対戦できるので変わった自分を見せたいですし、負けられない気持ちももちろんある。そういうのをプレーで見せていきたいですし、『教わったことをプロでもやっているよ』というのをピッチで表現したい」と安藤は意気込んでいた。
安藤の一番の持ち味は「点を取ること」。自分のゴールで母校相手に勝利を収めるために準備し、「それができれば最高です」と話す。リーグ戦に目を向けると、安藤が出場した試合はわずか『5』。そのうち先発は『1』。持ち味としているゴールも鳴りを潜めている。出場機会の少ない選手たちに対して三浦監督が「今まで試合で使われなかった鬱憤とかそういうものを出せると思うし、『やってやろう』という気持ちになると思います。そういうのを引き出して、もしくは利用したいです」と期待を込めている。「こちらは絶対に勝たなければいけないプレッシャーもありますが、楽しみながらやりたい。駒澤大も食ってかかるようにくると思いますけど、僕自身も勝負の一戦だと思っています」と安藤はハングリーさをのぞかせた。
相模原vs駒澤大の一戦は、お互いの選手たちが爪痕を残そうと立ち向かっていくはずだ。その中でも安藤の気合いのこもったプレーに注目したい。
[ 文:舞野 隼大 ]
