鳥取は今季、2013年以来となる悲願のJ2復帰が目標だが、明治安田J3では7試合を終えて2勝1分4敗。スタートダッシュに失敗し、5月4日付けで髙木 理己監督を解任。後任に、昨季まで鹿児島で指揮を執り、2018年には琉球をJ2に昇格させた実績を持つ金 鍾成監督が就任した。
この試合が就任後初の公式戦。30日にはJ3第9節の富山戦が控えており、そこに向けた試運転とも位置づけられる戦いとなる。指揮官は就任会見で「一番大事なのは結果。結果を出すことにコミットしていきたい」と語っており、結果と内容を両立させて、メインターゲットであるリーグ戦へ勢いをつなげることを目指す。
14日から指導を始めたばかりで準備期間が限られているとはいえ、システムやメンバーは髙木前監督体制から一新される可能性もある。練習では「どんどん後ろから追い越していけ」という指示が飛んでおり、前線に多くの人数をかけるアグレッシブな姿勢がベースとなりそうだ。琉球時代は『3-1で勝つサッカー』を掲げ、失点のリスクを負いながらも多くの得点を狙う攻撃的なサッカーを展開した。再び横一線となったチーム内のポジション争いも活性化しており、初の公式戦でどんなパフォーマンスを披露するのか注目される。
FC徳島は現在四国リーグ所属。昨季は四国リーグで初優勝するなど徐々にステップアップしており、現役時代に磐田や甲府、鳥栖などでプレーした犬塚 友輔監督が2019年から指揮を執っている。
現在は徳島市に拠点を置いているが、練習環境の充実などを図るため、今年3月に吉野川市と連携協定を締結し、来季にかけて拠点を移すことになっている。地域活性化の起爆剤となるため、さらに目標であるJFL昇格に向けてはずみをつけるため、ジャイアントキリングを達成したいところだ。
天皇杯は初出場から初戦敗退が続いていたが、前回大会は初戦となった2回戦で松山大を5-0で下し、天皇杯初勝利を収めた。JFLの高知ユナイテッドSCと対戦した3回戦では松本 圭介のゴールで先制したが、1-2の逆転負けを喫している。
前述の通り、鳥取は新監督の初陣となるため、試合が始まってから相手の状況を見極め、システムや戦い方を変化させていく必要がありそうだ。劣勢の時間が長くなることが予想され、守備陣がどれだけ耐えられるかが勝敗を大きく左右するだろう。開催地は鳥取のホーム・Axisバードスタジアムだが、新型コロナウイルスの影響で無観客試合となるため、FC徳島にとっては応援の圧力を受けないことがプラスに働きそうだ。
[ 文:石倉 利英 ]
