ホームの千葉はリーグ戦で現在9位に位置する。鳥栖でJ1昇格を達成し、C大阪をJリーグYBCルヴァンカップ優勝に導いた尹 晶煥監督が指揮を執り、クラブの悲願であるJ1昇格に向けて歩んでいる。また、今季はクラブ創設30年目であり、クラブの前身である古河電工業サッカー部の創設からは75年目を迎える節目の年にあたる。このメモリアルイヤーの中で迎える天皇杯でも、難敵たちを蹴散らし、躍進することができるかどうかに注目が集まる。
そして、今季活躍する若手たちの躍動も見逃せない注目点となる。2年目の見木 友哉を筆頭に、岡野 洵、小田 逸稀らは現在リーグ戦で活躍中だ。また、髙橋 壱晟やブワニカ 啓太、櫻川 ソロモンなどの若手たちも日々奮闘しており、中堅やベテラン選手たちとプレーを共有することで大きく成長していっている。天皇杯はリーグ戦で先発出場が少ない選手たちの格好のアピールの場になることが確実。この試合に先発する選手たちは勝利に貢献するプレーを見せ、自身の活躍の場を増やす糧にできるかどうか。千葉が勝利を収めるためには、こういった気持ちの部分が重要となってくる。
対して、敵地に乗り込むのが大宮だ。千葉には5月29日に行われた明治安田J2第16節で0-2の完敗を喫しているだけに、ここではなんとしても勝利を収めたいところだろう。しかし、大宮は深刻な不調に陥っており、リーグ戦では12戦未勝利で順位はJ3降格圏内の21位に位置する。それだけに、先発にベストメンバーを持ってくるのか、ターンオーバーをして臨むのかは当日になってみないと分からない。ただ、戦いの舞台が変わろうとも、勝利の味を知ることが不調を脱するための一番の足がかりになるはずだ。まずはしっかりと勝ち切り、公式戦での勝利の味をかみ締めながら、今後の復調に向けてチーム状況を整える戦いにもしていきたい。
注目選手には黒川 淳史を挙げたい。リーグ戦ではなかなか良さを発揮できずに苦しんでいる黒川だが、ここでゴールを奪って調子を整えさえすれば、輝きを放てるだけの才能やセンスを持ち合わせていることは間違いない。大宮の育成組織出身であり、エースナンバーを背負うストライカーの奮起に、この試合の勝利も託されているのではないか。
勝ち上がった先の3回戦の相手は、川崎Fか長野のどちらか。カテゴリーの差で考えると川崎Fが上がってきそうだが、まずは目の前の敵を倒すことに集中したい。ここで勝利を挙げ、コマを1つ進めるのはどちらのチームか。
[ 文:岩波 陽平 ]
