山形は第94回大会でファイナルに進出し、G大阪に敗れたものの準優勝。第98回大会でもベスト4に進出するなど、近年は上位へ勝ち上がる機会を増やして存在感を示している。昨年度は出場枠が狭められたため出場はならなかったが、戦力充実の今年度も上位進出の可能性は大いにある。
今季の明治安田J2は石丸 清隆監督の下、J2優勝を目標に掲げてスタートしたが、得点力不足によって順位を上げられず、第9節終了後に監督解任に踏み切った。その後は佐藤 尽コーチが監督として暫定的に4試合を指揮し、現在はピーター クラモフスキー監督がバトンを引き継いでいる。直近のJ2第17節・千葉戦は1-1のドローに終わったが、それまでは3連勝。ボールを保持しながらも、速い攻撃と守備の切り替えの速さに磨きがかかっている。
最近は先発メンバーが固定されているが、直近のリーグ戦から中2日ということと、リーグ次節の対戦相手・山口と日程的なハンディキャップがあることから、この試合では大幅なターンオーバーの可能性が高い。ここまで出場機会の少なかった選手たちの奮闘とともに、連係面でどこまでスムーズにできるかも注目される。
一方、昨季JFLを制し、アマチュアシードで出場しているヴェルスパ大分は1回戦で山口と対戦。30分に中野 匠が先制ゴールを決めるも、前半のうちにカウンターから追いつかれて同点に。互いに譲らない試合は延長でも決まらず、PK戦に突入。山口の3人目のキックをGK姫野 昂志が止め、4人目はミス。これに対し、後攻のヴェルスパ大分は4人全員がきっちりと決め、アップセットを達成した。
ヴェルスパ大分はリーグ戦でも好調を維持している。序盤こそ1勝1分2敗と停滞したが、第6節から4連勝。第10節のラインメール青森戦は終盤に追いつかれて2-2で引き分けたが、直近の第11節・FC大阪戦は中野 匠と利根 瑠偉のゴールで2-0と勝利。FC大阪と入れ替わり、3位に浮上した。
ここ最近は先発メンバーがほぼ固定された状態で、天皇杯1回戦・山口戦でもリーグ戦からメンバー変更なしで臨んでいるが、中3日となる今回はどのようなメンバーで臨むのか。そして、二度目のアップセットを起こせるのか。大量得点は望めないだろうが、ロースコアで僅差の勝負に持ち込めればチャンスはある。おそらく、自陣で山形のハイプレッシャーを受けることになるが、2列目の3人が背後を取るシーンを狙いながら、抜け出した際にはしっかりと決め切りたい。
[ 文:佐藤 円 ]
