金沢のホームで行われた天皇杯での前回対戦は、互いにリーグ戦とはメンバーを大きく入れ替えて臨んだ。窪田 稜のクロスから杉浦 恭平が決めた1点が決勝点となり、金沢が勝利している。
今季のリーグ戦の成績を見ると、新潟は首位で金沢は12位につけている。直近の対戦は4月17日の明治安田J2第8節。デンカビッグスワンスタジアムでの一戦は、途中出場の矢村 健が決めた先制点を守った新潟が1-0で勝利している。
新潟は第15節・京都戦に敗れて一度は2位となったが、1試合で首位の座を取り戻した。直近4試合は町田、京都、琉球、甲府という上位チームとの対戦が続き、一瞬のスキが勝負を分けるつばぜり合いの中で、いずれも先制を許しているのは気になるポイントだ。第16節・琉球戦は逆転勝利したものの、第17節・甲府戦は2-1でゲームを締めようとしていた中、89分に追いつかれてしまった。
勝ち切れない状況で迎えるこの試合は、控えのメンバーにとって1つのチャンスでもある。アルベルト監督は「天皇杯は今までプレー機会が得られていない選手にとっては絶好の機会。それを考えて起用していきたい」と明言しており、この天皇杯はリーグ戦メンバー入りのアピールに重要な一戦になりそうだ。
「天皇杯の出場、狙っています」と意気込むのは小島 亨介。2月に左脛骨疲労骨折の手術を行い、リハビリを経て6月1日に完全合流。5日の第17節・甲府戦で今季初のベンチ入りを果たしている。5月31日に入籍したばかりの新婚GKの復帰戦となるかもしれない。
得点源として期待がかかるのは矢村。今季はここまで2得点を挙げており、第9節・栃木戦で決めたオーバーヘッド弾は4月度のJ2月間ベストゴールに選ばれ、注目を集めた。試合当日は24歳の誕生日。金沢キラーとして、自身のバースデーゴールで勝利を挙げたいところだ。さらに、ケガから復帰した大本 祐槻、ルーキーの遠藤 凌や小見 洋太、2種登録されている新潟U-18の選手など、今季初出場が懸かる選手たちも多く、新潟サポーターにとって楽しみなポイントだ。
対する金沢は第17節・大宮戦で8試合ぶりの勝利を挙げ、長いトンネルを脱出した。瀬沼 優司が自ら獲得したPKを決めて先制すると、チーム一丸となって最後まで集中を切らさず、これを守り抜いた。金沢もリーグ戦から中2日という日程を考えれば、新たに出場機会をつかむ若手選手も多くなりそうだ。天皇杯でも勝利をつかむことができれば、チームとして大きくはずみがつくだろう。
カップ戦は一戦必勝。攻守にアグレッシブなチーム同士、フレッシュな選手のぶつかり合いは必見だ。
[ 文:野本 桂子 ]

