湘南はリーグ戦では現在、首位・川崎F戦を含めて3試合連続で引き分け。内容は良いもののゴールが思うように決まらず、勝てそうで勝てない試合が続いている。勝つためには当然ゴールが必要だ。そのために改善すべきことは「最後の判断も含めての精度」と浮嶋 敏監督は語り、「選択だとか相手の予想していない場所から打つとか、そういう部分は必要だと思います」と続けた。
その中で、5日のルヴァンカップでは浮嶋監督が「良い時間帯に点を取れて、悪い時間帯をしのげた」と浮嶋監督が振り返ったように、71分に岡本 拓也のクロスをウェリントンが強烈なヘディングシュートでゴールへ叩き込むと、無失点を維持して“ウノゼロ”勝利を挙げた。
「拓也はウイングバックとしてすごく素晴らしい選手。必ず良いボールを上げてくれると信じているので準備していました。あとは決めるだけでしたね」と、ウェリントンは涼しい顔をしてゴールシーンを振り返ったが、彼がクロスを力業で決める試合はこれまでに何度もある。得点までの流れはシンプルなものだが、ウェリントンのヘディングはもはや湘南の1つの大きな武器と言える。
また、ウェリントンは「最近の試合はチーム全体で良い守備ができている。もちろん、守備陣に対する信頼は大きいし、彼らからの攻撃陣への信頼も感じています。そうやって信頼関係が深まることでチーム全体が良くなると思う」ともコメントし、攻守でバランスをとれている手ごたえを感じ取っていた。
そんな湘南と相対するF.C.大阪は、JFLが主戦場。天皇杯1回戦では奈良県代表のポルベニル飛鳥を2-0で破っている。65分に齊藤 隆成が先制点を挙げると、90+3分に高橋 佳がダメ押し弾を決めた。
下克上を狙うF.C.大阪が、J1の湘南を相手にどんな戦いをするか注目したい。そして、この一戦を誰よりも待ち遠しくしているのが、湘南のオリベイラだろう。オリベイラにとってF.C.大阪は2020年に10月まで期限付き移籍でプレーしていたクラブ。短い期間ではあったが、カテゴリーが異なる古巣と公式戦で戦う機会が巡ってきたことで気合いは一層入っているはずだ。
オリベイラが務めるボランチのポジションには中村 駿、田中 聡、三幸 秀稔といった選手が名を連ねていることもあり、リーグ戦での出場機会はゼロ。しかし、ルヴァンカップでは全試合に先発出場。持ち前の球際の強さなどを発揮し、縁の下でチームを支えている。
タフな連戦が続いている湘南だが、オリベイラの働きがチームを勝利に導けるか。彼の気持ちのこもったプレーに期待したい。そして、オリベイラ自身としてもボランチでの定位置確保のきっかけにもしたいはずだ。
この天皇杯で湘南は立ち向かってくるF.C.大阪に勝利することはもちろん、これから先、まだまだ続いていく長いリーグ戦へ向けた良いきっかけにもしたいところだ。
[ 文:舞野 隼大 ]
