その京都は今季、名将・曺 貴裁監督を指揮官に迎え、12年ぶりとなるJ1復帰を目指している。現在の順位は首位・新潟と勝点で並ぶ2位。4月以降は12戦黒星なしと快進撃を続けており、J1昇格候補として堂々たる戦いを繰り広げている。とはいえ、中盤戦に差しかかるシーズンの中で勢いを加速させていくために望みたいのが、さらなる若手の台頭。特にアタッカーには、リーグ戦で2試合スコアレスドローが続く得点力不足を払しょくさせるような存在が出てきてほしいところだ。
6日のJ2第17節・栃木戦から中2日のタイトな日程で組まれているため、京都は若手中心のメンバーで臨むことが予想される。曺 貴裁監督が「爆発できるように準備していきたい」と力を込めるこの一戦、栃木戦で待望の今季初出場を果たした20歳の上月 壮一郎や、10代の谷内田 哲平、中野 桂太ら、高いポテンシャルを秘める若きアタッカーたちのプレーから目が離せない。
一方、昇格初年度だった昨季はJ3で上位争いを演じていた今治だが、今季は苦戦が続いている。開幕から9試合を消化してわずかに1勝で、順位は最下位の15位。5月19日にはリュイス プラナグマ監督の契約解除に踏み切り、群馬や松本で指揮を執った経験を持つ布 啓一郎監督を招聘。体制を新たにし、立て直しを図っている最中だ。
しかしながら、“四国ダービー”となった天皇杯1回戦は、J2の愛媛を相手に2-1で競り勝ち、地力をしっかり見せつけている。カテゴリーが上のJ2勢を連破すれば、チームとしての自信を取り戻すことができるはず。元日本代表コンビの駒野 友一、橋本 英郎ら、選手の経験値では京都にも引けをとらず、リーグ戦からの日程も京都より1日余裕がある中3日。今回もアップセットの可能性は十分にありそうだ。
また、それぞれのチームで存在感を高めている京都の麻田 将吾と今治の島村 拓弥は京都U-18の同期であり、2017年にそろってトップ昇格を果たした仲。麻田は今治との対戦を前に、「アイツには負けないようにしたい」と笑顔を見せる。2人はともにレフティーで、麻田は長身CB、島村は小柄なドリブラー。ともに出場すれば興味深いマッチアップが繰り広げられそうな、手の内を知り尽くす盟友対決も、見どころの1つに挙げておきたい。
[ 文:川瀬 太補 ]