挑戦を受ける形となるFC東京は、今季ここまで浮き沈みの激しい時間を過ごしている。2月末に開幕した明治安田J1では負けなしを継続した時期があったかと思えば、4月から5月にかけては5連敗を経験。その後、立ち直ったように見えた時期もあったが完全復調までは至らず、勝ったり負けたりという状態が続いており、現在は順位表のほぼ真ん中にあたる12位に位置する。
また、ディフェンディングチャンピオンとして迎えたJリーグYBCルヴァンカップではグループステージを無敗で突破。直近の公式戦にあたる湘南とのプレーオフステージ第1戦は現時点でのベストメンバーと思える布陣で臨んだが、相手のワンチャンスに沈み、ホームでのゲームを落とした。その試合結果がどのような影響をこの一戦に与えるかは1つのキーポイント。週末には勝たなければならない第2戦が控えているだけに、ミッドウィークに行われる天皇杯のメンバーは気になるところである。
しかし、今季はただでさえケガ人が多くいる中で、日本代表に選ばれている小川 諒也とU-24日本代表の田川 亨介の2人に加え、レバノン代表に招集されているジョアン オマリが不在。正直、大幅にメンバーを入れ替えられるほどの余裕はないため、ルヴァンカップでトップチームデビューを果たした2種登録勢らを含めたチーム全員の力が必要となる。良い意味でカテゴリーの差を忘れ、チャレンジャーの気持ちで臨みたい。
一方、J1クラブへの挑戦権をつかんだ順天堂大は、モチベーション高く臨んでくることが容易に想像できる。新型コロナウイルス感染症の影響による延期を経て、5日に開催された1回戦では群馬県代表のtonan前橋に勝利。関東リーグ2部所属で元Jリーガーもいる相手を6-1で粉砕した。
その1回戦でハットトリックを達成した小林 里駆をはじめ、寺山 翼、長谷川 光基の3人はFC東京U-18出身の選手。この対戦を誰よりも楽しみにしていることは間違いない。会場となる味の素フィールド西が丘は何度もプレーした思い出のスタジアムであり、“兄貴”たちをひと泡吹かせようと意気込んでいることだろう。
そして、それ以上に注目を集めるのが、FC東京の長谷川 健太監督と順天堂大の堀池 巧監督の同級生対決。清水東高時代には一世を風靡した“清水東三羽烏”のうちの2人であり、お互いの心の内を知る仲。プロの意地がある長谷川監督と、それを食ってかかろうとする堀池監督の采配も楽しみにしたい。
ユニフォームの色まで“青赤”同士と多くの因縁が絡む2回戦屈指の好カード。FC東京がプロの意地を見せるのか、順天堂大が大学生のプライドを示すのか、白熱の予感はすでに漂っている。
[ 文:須賀 大輔 ]