リーグ戦では群馬に軍配が上がった。序盤から水戸がボールを保持して相手陣内に押し込みながらも、群馬の粘り強い守備をなかなかこじ開けることができなかった。それでも水戸が攻め続け、ワンサイドゲームの様相を呈した中、7分、21分、42分と決定機を作ったが、決め切ることができず。そのあとに勝負を大きく左右するゴールが生まれることとなった。45+5分、右サイドから上げたクロスを北川 柊斗がボレーで合わせ、それまで防戦一方の展開を強いられていた群馬が先制に成功した。
後半も流れは変わらず、水戸がボールを支配して攻める展開が続いた。開始40秒には左サイドからスピーディーな攻撃を仕掛け、最後は安藤 瑞季がクロスに合わせる決定機を作るも、群馬のGK松原 修平の好セーブに阻まれて同点に追いつくことはできなかった。
水戸が押し込みながらも攻めあぐねる時間が続いた中、追加点を奪ったのは群馬だった。79分、ゴールキックを受けた大前 元紀が巧みなボールコントロールでDFをかわし、ゴール前にラストパス。またしても北川が強烈なシュートを突き刺して、リードを広げた。
そこからさらに攻め手を強めた水戸。群馬の足が止まったこともあり、猛攻を仕掛けて群馬ゴールに襲いかかった。そして85分、松崎 快からのスルーパスを受けた山根 永遠がゴールに流し込んで1点差に詰め寄る。その後もゴールを狙って怒とうの攻撃を仕掛けたものの、体を張って守る群馬のゴールをこじ開けることができないまま試合は終了。群馬の“守り勝ち”であった。
ダービーの悔しさはダービーで晴らすしかない。この試合は水戸にとって意地とプライドを懸けて、リベンジを期すための戦いとなる。
やはり勝負のポイントはゴールを決め切れるかどうか。水戸はリーグ戦直近5試合を1勝1分3敗と苦しい戦いが続いている。勝利を逃した試合は、いずれも多くのチャンスを作りながらも決め切れずに流れを悪くしてしまった。チームとして攻撃の形を構築できているからこそ、ゴール前のプレーの精度を高めたい。
同時に重要なのは、ゴールを決められなくても焦れないことだ。相手が守備でパワーを使っている時間帯にゴールを奪うことは簡単なことではない。だからこそ、ボールを動かしながら相手の体力を削って、運動量が落ちた終盤に畳みかけていくようなしたたかさが必要だ。そうした勝負の駆け引きができるようになれば、チームとしてさらにレベルアップすることだろう。リーグ前節の痛みを糧に、この試合をそのきっかけとしたい。
J3降格圏内に沈む群馬にとっては、北関東のライバルに連勝することによって自信をつかみたいところだ。リーグ前節は勝利したとはいえ、防戦一方の展開を強いられていた。この試合ではポゼッションスタイルを発揮して、攻撃的に戦った上で勝ちたいという思いを抱いていることだろう。上昇気流に乗るための勝利を手にすべく、敵地に乗り込む。
[ 文:佐藤 拓也 ]