「勝てば勝つほど得られるものが大きくなる。選手のときには準決勝まで3回行っていて、指導者になってからも山形のときにJ1のクラブに3つ勝って準決勝まで行っているんだけど、それで感じたのは、この大会は本当に選手が得るものが大きいってこと」 そう話す天皇杯を6月1日に控え、指揮官は「もちろん勝ちにいく。自分たちの可能な範囲の中でベストを尽くす」と話した。
岡山は5月29日に明治安田J2第19節・長崎戦を戦ってから中2日で迎える試合になるため、選手を大きく入れ替えて臨むことになるだろう。しかし、だからこそ見どころの多い試合でもある。
ピッチに立てばプロデビュー戦となる杉山 耕二は、「チャンスが来ることを信じて、チャンスを自分の力でつかめることを信じて、自分にできることを100%やり尽くしたい」と話して準備を進めていた。はたして、どんなプレーを見せてくれるのだろうか。
早稲田大を卒業後、一度は社会人になるもプロへ挑戦することを決断した背番号50はこの試合に懸ける並々ならぬ思いを口にした。
「僕は昨年に1回サッカーから離れて戻ってきたので、試合に出るってなれば約1年半ぶりの公式戦になる。その間には本当にいろんな思いもありましたし、いろんな方々と関わってきたことでいまの自分があると思っているので、自分自身のプレーで何か感じてもらえたら。情熱、泥臭さ、愚直さ、謙虚さ、みたいなものをしっかりとプレーで表現して、見ている誰かに何か力を与えられるようなプレーができたらなと思います」 木山 隆之監督が「選手が得るものが大きい」と話す大会で、24歳のDFがどんなものを得るのか。背番号50に注目したい。
一方の栃木も29日にJ2第19節・仙台戦を戦ってから中2日で臨む一戦になる。徳島、町田に対して連勝し、3連勝を目指して臨んだ仙台戦は、試合終盤の85分に矢野 貴章の得点で同点に追いつく粘りを見せるも、3分後に皆川 佑介に決勝点を奪われ敗戦。試合後に時崎 悠監督は「勝負弱さ、押さえないといけない時間帯、そういう部分で最後はベガルタさんと差を感じました。今日の試合を糧にしてまた強いチームを作っていきたいと思います」とコメントしている。
その第一歩となる天皇杯の2回戦は、岡山への移動もあるタイトなスケジュールで迎えることになる。チーム一丸となって力強く踏み出していきたいところだ。メンバーが大きく替わることも予想される中、若い選手、出場機会の少ない選手たちが大きなパワーを発揮してチームが上昇していく機運を生み出していきたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]
