J1で戦う京都は、2回戦からの参戦となる。前回大会は当時J2所属ながら、3回戦でJ1の柏にジャイアントキリングを達成。ラウンド16で浦和に惜敗したが、リーグ戦で出場機会の少ない選手たちを起用しながらの戦いは、J1昇格に向かうチームに刺激を与えるものだった。
京都は直近のリーグ前節で川崎Fを1-0で下し、7試合ぶりの勝利を挙げた。昨季のJ1王者を相手にひるむことなく前からボールを奪いにいき、攻撃でもゴールへ向かう姿勢を打ち出すことで勝利を引き寄せた。戦いの舞台は天皇杯に移るが、ここでも勝利して好循環を生み出したい。
一方、JFLで戦う高知ユナイテッドSCは1回戦でBrew KASHIMA(佐賀県代表)と対戦。後半に山田 恭也と西村 勇太が1点ずつ奪い、2-0の勝利を収めて2回戦にコマを進めた。JFLでは9試合を消化して2勝4分3敗の勝点10で、16チーム中11位につけている。
チームを率いるのは吉本 岳史監督。現役時代は長身CBとして名古屋、横浜FC、水戸などでプレーした。2020年にコーチに就任し、今季から監督として指揮を執っている。京都戦に向けて、「自分たちも取り組んでいるアグレッシブなサッカーを体現する京都さんと対戦できる貴重な機会。すごくワクワクしているし、チャレンジャー精神で挑みたい」と話した。
クラブはアイゴッソ高知と高知UトラスターFCが統合し、2016年から高知ユナイテッドSCとしての活動がスタート。初代監督は2004年に京都の監督も務めた西村 昭宏で、現在はGMとして携わっている。Jリーグ参入を目指しており、今年の2月にはJリーグ百年構想クラブの認定も受けた。J3昇格に必要な上位進出と、平均2,000人の入場者数という目標に向かって邁進している。
クラブ設立時から掲げているのが、『攻守にアグレッシブ』というコンセプトだ。吉本監督は「11人の選手が13人にも14人にも見えるような、アグレッシブにボールを奪いにいく姿勢を見てほしい」とチームの特徴を説明しており、直近のJFL第9節・FC大阪戦では敵陣でボールを奪ってからのショートカウンターで先制点を挙げた。Jリーグでもプレーした横竹 翔やタンドゥ ベラフィといった経験豊富な選手と若くてフレッシュな選手が融合し、高知ユナイテッドSCのスタイルを表現しようとしている。
両者はカテゴリーが3つ離れており、戦力差があるのは間違いないが、下位カテゴリーのクラブがその差を乗り越えて勝利をつかむジャイアントキリングが天皇杯の魅力の1つだ。京都は、立場としては挑戦を受ける側になるが、プレーで受けに回ってしまえば持ち味は発揮されない。ボールを保持する時間がリーグ戦よりも増えることが予想される中で、リスクを冒して複数の選手が連動して攻撃に出て、守備に切り替われば即時奪還を目指してプレスを掛けていく。そうした戦いを目指したい。
戦いの舞台は、たけびしスタジアム京都。アグレッシブなサッカーを掲げるチーム同士の対決で、水曜日の夜を熱くさせる試合が期待される。
[ 文:雨堤 俊祐 ]