明治安田J2第16節・東京V戦、第17節・岩手戦と今季二度目の連勝を収めた水戸。しかし、第18節・新潟戦で0-3の敗戦を喫した。前半は自慢のハイプレスで新潟の攻撃を封じることができていたが、後半は相手の個の力にプレスを打開されて3失点。攻撃でも、1点も挙げられずに終わった。
そして、直近の第19節・千葉戦は12分に新里 涼の強烈なミドルシュートで先制する良い流れを作りながらも、その後は守備組織が崩れて前半で逆転を許してしまう。後半は一方的に攻め立てる展開に持ち込むが、千葉の堅い守備をこじ開けることができないまま試合終了を迎えた。「上を目指すためには今日みたいな良い入りができたとき、自分たちの試合をやり切れるようにならないといけない」と新里は唇をかみしめた。
敗因は先制後、水戸らしいアグレッシブな守備が影を潜めたこと。DFの背後を狙ってきた千葉の攻撃に対して、ラインが下がってしまい、ハイプレスを掛けられなくなってしまった。「もっとディフェンスライン3枚がリーダーシップを取って、押し上げることができれば良かった。もっと強気で守備をするべきでした」と山田 奈央は悔やんだ。
もう一度、水戸らしいサッカーを見せるためにも、攻守においてアグレッシブな姿勢を全員が意識して戦うことが求められる。リーグ戦から中2日と厳しい日程だが、誰が出場しようと、どんなフォーメーションで挑もうとも、チームとしてのスタンスを出し切ることを徹底したい。
この悪い流れを断ち切るためにも、「この天皇杯2回戦はチームの総合力が問われる戦いになる」と新里は闘志を燃やす。「いかにパワーを使って、コミュニケーションをとりながら流れを作っていくのかということに対して、良い準備をしていきたい」と力を込めた。
一方の山口はリーグ前節、アウェイで横浜FCと対戦。きっ抗した展開に持ち込むことはできたものの、終盤にゴールを許して敗戦を喫した。巧みなパスワークを中心とした攻撃的サッカーを繰り広げ、リーグ序盤戦は上位に名を連ねることもあったが、徐々に勢いを落としつつある。だが、このまま下降していくわけにはいかない。誰もがそう強く思っていることだろう。
だからこそ、この試合で再浮上のきっかけをつかみたいという強い意志を持って、敵地へ乗り込んでくるはず。自慢のパスワークで水戸のプレスをかいくぐって勝利することができれば、再び自信を得ることができるだろう。
両者は今季、J2第11節で対戦した。両チームの攻撃的な姿勢がぶつかり合う激戦が繰り広げられた末、終了間際の劇的なゴールで水戸が3-2の勝利を収めている。この試合も互いの勝利への執念がぶつかり合う、激しい攻防が繰り広げられるだろう。
[ 文:佐藤 拓也 ]