ホームスタジアムでG大阪を迎え撃つ大分は、前年度準優勝チームだ。昨季、明治安田J1では苦戦し、4年ぶりにカテゴリーを落とすことになったが、リーグ戦終了1週間後に行われた天皇杯準決勝では、前年チャンピオンの川崎FをPK戦で下し、さらに決勝では浦和と劇的結末を迎える熱戦を繰り広げた。その大分を準優勝へと導いた片野坂 知宏監督が、今回はG大阪の指揮官として、かつて率いたチームを倒しに、古巣のスタジアムへと乗り込んでくる。
カテゴリーが違うにもかかわらず、今季、大分とG大阪の対戦は3回目だ。JリーグYBCルヴァンカップで同グループとなり、Aグループ第2節では2-2のドロー、第4節では2-0でG大阪が勝利。大分がJ3で戦った2016年から6シーズンにわたってチームを率い、J1にまで引き上げた前指揮官のことを、いまも大分サポーターは慕いながら、敵将として対峙してきた。
その前任者から大分を引き継いだのが、片野坂監督と親交の深い下平 隆宏監督だ。今季は1年でのJ1復帰を目指しているが、開幕から約3カ月間は公式戦11連戦、9連戦、7連戦と異例の過密日程に苛まれ、負傷者が多発する中、目まぐるしいスピードで進むシーズン前半戦で思うように勝点を積めずにここまで来た。現在は7勝8分7敗で12位。目標達成のために巻き返しを誓うリーグ戦からはメンバーを入れ替えての天皇杯となりそうだが、前年度準優勝チームとして、意地を見せたいところ。2回戦のFC神楽しまね戦(3○0)に続き、躍動感のあるサッカーでジャイアント・キリングを狙いにいく。
一方のG大阪も、プレシーズンから負傷者続出に悩まされ、4勝5分7敗の15位と、リーグ戦では苦戦中。天皇杯2回戦では岐阜と対戦し、延長戦にまでもつれ込んだが、途中投入したパトリックと藤春 廣輝が得点を挙げ、4-2で3回戦へとコマを進めた。
ともに新体制のシーズン、戦術浸透やチームの成熟がいまだ途上にある同士。戦術家として知られる両指揮官のマッチアップは、毎回駆け引きの応酬が繰り返され、サッカー好きの人たちが観戦を楽しめるゲームとなる。今回もそれに期待しつつ、G大阪が格上の貫禄を示すか、大分がそれを乗り越えるのか。勝敗の行方を見届けたい。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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