今回が9回目の挑戦。ただ、今回も簡単な試合にはならない。格上の名古屋がリーグ戦から中3日であるのに対し、金沢は中2日。ホームスタジアムの石川県西部緑地公園陸上競技場で戦えるというメリットはあるものの、3日前に東京でゲームを行い、2日前に戻ってきたため、正味1日しか試合に向けた準備はできない。地力でも日程でも、すべてにおいて名古屋が有利な一戦となる。
それでも金沢としては、2回戦の経験は1つの教訓となっている。千葉との2回戦は中2日でアウェイゲームが続くこともあり、完全ターンオーバー。柳下 正明監督としては珍しく5バックを敷き、マークすべき相手をしっかり決めて戦った。主力クラスを数多くそろえた千葉相手に開始早々に失点し、前半はほとんど何もできなかったが、それでも我慢に我慢を重ねた結果、78分に途中出場の豊田 陽平のゴールで同点。さらに終了間際にも豊田が決めて逆転勝利を飾った。戦力的に差はあっても我慢をして粘り強く戦えば何かが起こる可能性が高まる。チームが一体となってそれを経験した2回戦だった。
今回もどんなメンバーで臨むにしろ、我慢は必須のゲームとなる。3日前にアウェイゲームを戦い、さらにこの試合のあとも中3日でアウェイゲームが控えているため、前回と同じようにガラッと変更することも考えられるが、直近のリーグ戦の起用法と交代策を見ると、2回戦とは異なり、ある程度レギュラークラスを起用してくる可能性もある。連戦の中の練習を見るだけではまったくメンバーは読めず、スタメンと交代のプランは1つの見どころとなる。
「名古屋はJ1でチャンピオンになっているクラブ。だから、一人ひとりが違う。技術的なうまさ、フィジカル的な強さ、スピードは間違いなく違う」と対戦相手を評するのは柳下監督。指揮官自身もこの試合が簡単ではないことを素直に認めている。それでも自身が金沢を率いた初年度、当時J2だった名古屋との対戦成績は2戦2勝。現在では両チームともメンバーはガラッと替わってしまったが、相性だけは悪くない。
戦力的にも日程的にも苦しい金沢だが、この相性の良さと2回戦の成功体験を元に、J1クラブからの初勝利を目指す。
[ 文:村田 亘 ]