熊本は天皇杯2回戦で同じJ2の新潟と対戦。明治安田J2第19節・甲府戦から中3日とタイトな日程で臨んだが、立ち上がりの8分にCKから先制すると、その3分後に同点とされたものの、前半のうちに勝ち越し。後半に入っても優位に進め、2点を加えて突き放した。新潟がリーグ戦からメンバーをやや落としていたとはいえ、今季最多の4得点で圧倒し、大木 武監督も「最後まで自分たちのペースでプレーできた」と振り返っている。
リーグ戦では現在4戦連続引き分けと停滞している印象だが、天皇杯2回戦も含めて公式戦8戦負けなしと、チーム状態は悪くない。今回も直近のJ2第22節・水戸戦から中3日だが、大木監督のスタンスとして大きくメンバーを入れ替える可能性は低く、運動量やプレー強度、クオリティーを維持できるかが熊本にとって1つ目のカギ。リーグ次節も中2日とタイトなことを考えれば延長戦は避けたいところで、90分で決着をつけるためにも好機を逃さないこと、そして押し込まれる時間をしっかり耐えることもポイントだ。
一方の鳥栖は、天皇杯2回戦でJFLのヴェルスパ大分と対戦。直近のリーグ戦から先発8人を入れ替えて臨んだゲームは、早い時間帯に相手が退場者を出して数的優位の状況となり、前半終了間際にジエゴが決めて先制。しかしその後は、終盤にかけても押し込みながら2点目を奪い切れず。川井 健太監督は「勝利を届けることはできたが、それ以外はなんとも言えないような試合。なかなか効果的な攻撃を繰り出すことができず、『公式戦でこういう課題が出るよね』というものがそのまま出た」と厳しい評価。
再開したJ1リーグ戦の間に挟まる連戦とあって、この3回戦も直近のリーグ戦から一部のメンバーを入れ替えて臨むことになると予想される。ただ、2回戦のあとで田代 雅也が「普段出ていない選手が出場機会を得たときに何ができるかは、普段の準備が出る」と述べているとおり、リーグ戦での浮上につなげる意味でも、この試合で起用された選手がどれだけ奮起してアピールできるかが重要となる。
2012年以降、カテゴリーが異なるためリーグ戦での対戦はない両チームだが、鳥栖がJ1昇格を決めた際に熊本サポーターが掲出した横断幕や、熊本地震後、最初の九州でのホームゲームとして駅前不動産スタジアム(当時はベストアメニティスタジアム)が使用された縁など、何かと所縁の深い隣県のチーム同士。熊本には鳥栖アカデミー育ちの阿部 海斗、鳥栖には2013年に熊本に在籍した堀米 勇輝が在籍しており、双方のサポーターにとっても再会が楽しみなカード。お互いが志向するサッカーに通じる部分もあり、クオリティーの高いゲームになることも期待したい。
[ 文:井芹 貴志 ]


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