今年、チーム名をMIOびわこ滋賀から改称したレイラック滋賀。所属するJFLでは、首位のソニー仙台FCより消化試合数が1試合少ない状況で勝点1差の2位と、好スタートを切っている。
その中で迎えた滋賀県予選では、準決勝で守山侍2000を下し、決勝ではレイジェンド滋賀FCを延長戦の末に撃破。関西リーグに所属する2チームを順当に破って、2年連続となる本戦への出場権を勝ち取っている。
JFLではここまで5失点。これはリーグ2位タイの少なさで、7試合中5試合で完封と手堅い守備を構築している。選手を見てみると、最終ラインには平尾 壮や年代別の日本代表に選ばれた経歴を持つ井出 敬大など、J経験のある実力者がそろう。攻撃陣では、安羅 修雅がJFLでチームトップの3ゴールをマーク。ただ、滋賀県予選決勝を含む直近の公式戦2試合は欠場している。また、川森 有真にとっては、2019年に鹿児島からの期限付き移籍で1年間プレーした沼津との古巣対戦となる。
対する沼津は、静岡県予選決勝で常葉大を3-0で撃破。危なげのない戦いぶりで、2017年以来二度目となる本戦出場を決めている。
ただ、リーグ戦ではここ2試合勝星から遠ざかっている。リーグ前々節・愛媛戦は1-2で敗戦。リーグ前節・鳥取戦は90分にスコアをひっくり返したが、90+3分に追いつかれ、勝利を目前のところで取りこぼす悔しい結果に終わった。
カップ戦は、1つのスキや油断が命取りとなる一発勝負だ。今季は得点した直後の失点が多いことも踏まえた上で、中山 雅史監督はこう強調する。
「リードするとどうしても守りに入る心理状況になってしまうところもあるが、その中でもよりアグレッシブにならなければいけない。『超攻守一体』を掲げていますから、それをどれだけ終盤になってもやり切れるか。それをやり続けられるかが失点を防ぐことにつながる」 ただ、好材料もある。ケガ人が多い中でもブラウン ノア 賢信や和田 育がゴールを決め始めており、また着実にコンディションを上げているイゴール ガブリエルも鳥取戦でアシストを記録するなど、結果を残し始めている。
その上で迎える天皇杯1回戦に向けて、チームに油断はない。「相手が全力をぶつけてくることは分かっている。受けて立てば足元をすくわれるだろうし、油断なく、リーグ戦と同じような気持ち、プレーをピッチで表現したい」(中山監督)。どんな相手だろうと、沼津のフットボールは変わらない。次のラウンドで待ち受けるJ1新潟への挑戦権を全力でつかみにいくはずだ。
レイラック滋賀がJFLでの勢いを継続し、ジャイアントキリングを起こすか。それとも沼津がJクラブとしての意地を見せるか。いよいよ天皇杯の戦いが幕を開ける。
[ 文:森 亮太 ]


