今季の明治安田J2では8連敗や監督交代など苦しい時期を過ごしたが、4月から指揮を執る渡邉 晋監督がチームを立て直し、現在は4連勝中と好調だ。この連勝中は先発メンバーを固定しているが、それまでの数試合ではチームの最適解を模索する中、多くのメンバーが試合出場を経験している。出場機会を争うサブメンバーのモチベーションは高い。
おそらくは大幅なターンオーバーが考えられるが、リーグ戦同様の勝負強さを発揮し、ここ3大会(第100回大会を除く)敗退が続いている初戦での突破を目指す。渡邉監督は2018年度大会、J1仙台の指揮官としてファイナルに進出し、準優勝に導いている。山形はその大会の準決勝 、“みちのくダービー”で苦杯をなめていた。当時の相手指揮官が味方となり、どのような化学反応が見られるのかも楽しみなポイントだ。
ソニー仙台FCは4年連続24回目の出場、天皇杯の常連チームだ。今大会の1回戦では、J3八戸と対戦。前半に先制を許したものの、後半に主将・澤田 雄大がCKから同点ゴールを挙げ、延長戦に突入。延長前半に吉野 蓮、同後半に伊藤 綾汰が決めて逆転に成功し、反撃を1点に抑えて3-2で勝ち上がった。まずは1つアップセットを達成し、目標のラウンド16進出へ前進した。
ソニー仙台FCはJFLでも好調。2年目の指揮を執る鈴木 淳監督の下、ボールを保持して主導権を握るスタイルに磨きをかけている。一時は首位に立ったものの、ここ3節はドロー、試合なし(15チーム開催のため)、敗戦と足踏みして順位を下げているが、大混戦の中での上位争いは当面続きそうだ。
中3日でこの試合に臨む山形に対し、ソニー仙台FCは中2日と調整期間が限られているため、メンバーをどの程度入れ替えてくるのか、試合中にどの程度影響が出るのかも注目される。
ソニー仙台FCの鈴木監督は、2004、05年に山形で指揮を執り、山形にポゼッションスタイルを本格導入した初めての監督でもある。ソニー仙台FCでも実践するそのスタイルに対し、山形は守備で圧力を掛け、ボール奪取から相手の背後を取るシーンを作れるか。そして、早い時間にスコアを動かせるかが試合の流れに大きく関わってくる。逆にソニー仙台FCは無失点の時間を長くし、チャンスで決め切れるか。東北勢同士の譲れない戦いは7日、19時にキックオフされる。
[ 文:佐藤 円 ]
