両チームとも2回戦での激戦を制して、この試合の切符を勝ち取った。
水戸はJ2山口と対戦。試合は終始水戸がボールを支配したが、5バックで守備を固める山口のゴールをこじ開けることができず、きっ抗した展開が続いた。我慢比べの状況が続く中、終了間際に水戸が決勝点を奪ってみせた。最終ラインの山田 奈央からのフィードを右サイドで受けた鵜木 郁哉が絶妙なファーストタッチでマーカーを振り切り、ゴール前に折り返し、これを唐山 翔自が蹴り込んだ。先発平均年齢21歳の若い選手たちが躍動して、川崎Fへの挑戦権をつかんだ。
一方の川崎Fは関東リーグ1部の栃木シティFCと対戦。アグレッシブなスタイルを徹底する栃木シティFCのサッカーに苦しんだ。18分に遠野 大弥のミドルシュートで先制したが、65分にサイドを崩されて得点を許してしまう。しかし、そこから再びギアを上げて、71分に遠野が勝ち越しゴールを決めると、終盤に宮代 大聖がダメ押しゴールを決めて勝利を飾った。下のカテゴリーの相手に対して苦戦を強いられたものの、リーグ戦で悔しい思いをしている選手たちの奮起がチームを勝利に導いた。
過密日程下で行われる3回戦。お互いにさまざまな思惑がある中でメンバー選考をしてくることだろう。ただ、両チームにとってこの試合は重要な意味を持つ。
リーグ戦で苦しんでいる水戸は、J1チーム相手に勝利を挙げて、勢いをもたらしたい一戦だ。特にリーグ前節・いわき戦では、一時は2点リードしながら追いつかれ、終了間際にミスから逆転ゴールを奪われるというショッキングな敗戦を喫しているだけに、その流れを断ち切り、浮上へのきっかけをつかもうと士気高く臨むことだろう。
流麗なパスワークを見せる川崎Fに対して、臆することなく、自慢のプレッシングをどれだけ掛けることができるかがこの試合の最大のポイント。チームとして迷いが出たら、川崎Fのパスワークに翻ろうされることだろう。一体感を持ったプレスこそが生命線。アグレッシブかつ強度の高いプレスを掛け続け、川崎Fの前進を阻みながら、ボールを奪取して果敢にゴールに迫っていきたい。
川崎Fは、直近の明治安田J1第20節・横浜FC戦で3-0の快勝を収めた勢いに乗って、この試合に臨みたい。川崎Fとしてはいかに水戸のプレスをかいくぐれるかがカギを握る。
両チームの前回対戦は2018年度の天皇杯3回戦。同じくケーズデンキスタジアム水戸で行われた一戦は互角の戦いが繰り広げられ、開始4分に川崎Fが谷口 彰悟(現アル・ラーヤン)のゴールで先制するも、水戸が粘りを見せて終了間際に冨田 大介(現水戸ユース監督)のヘディングシュートで追いつき、延長戦へ突入。延長戦でも結果がつかず、もつれこんだPK戦を制して川崎Fが勝利を収めた。5年ぶりの再戦で勝利をつかむのは果たしてどちらのチームか。
[ 文:佐藤 拓也 ]