J3に所属する両チーム。明治安田J3では沼津が勝点22で3位。岐阜は同19で12位となっている。順位こそ離れているものの、勝点差はわずかに『3』。今季のJ3がいかに混戦なのかが分かる。
4年連続18回目の本大会出場となった岐阜。県予選の決勝では社会人代表のFC.Bomboneraと対戦し、5分に羽田 一平がこぼれ球を押し込んで先制すると、33分にはFWのイ ヨンジェが相手DFとの競り合いを制して追加点を奪取。2点リードで折り返した後半には、北 龍磨の2得点などで3点を追加し、5-0で勝利した。
沼津は県予選決勝で常葉大と対戦し、2年連続三度目の本大会出場を決めた。33分、昨年8月に加入して以来初先発となった元日本代表FW川又 堅碁が、GKとの1対1を冷静に蹴り込んで先制。55分には、右CKから菅井 拓也が追加点を挙げて2-0で勝ち切った。
ともに完封勝利で本大会にコマを進めたが、リーグ戦では若干勢いを失っているのが気がかりだ。岐阜は現在7試合未勝利で3連敗中。第8節・相模原戦以降複数得点がなく、勝ち切れない試合が続いている。
主導権は握りながらもチャンスで決め切れない試合や、カウンターを浴びて失点するシーンが目立ち、相手の分析を上回ることができずにいるのがその要因。ただ、昨季の同時期も同じように苦しんでいたが、天皇杯では勝ち進み、2回戦ではJ2の清水を撃破。J1の福岡とは延長戦まで持ち込む大接戦を演じたことで、チームとしての自信をつけてリーグ戦に反映させた。今年もまずは1回戦で勝利し、その再現を狙いたい。
試合間隔としては、リーグ戦から1週間空いていることで、主力を投入することも考えられるが、県予選に出場した選手が中心となる可能性が高い。その中で注目したいのは、県予選決勝で2ゴールを挙げた北。開幕から2戦はスタメンで出場していたゲームコントローラーだが、現在は開幕直後に加入したベテランの青木 拓矢に押されて出場時間が減少している。沼津はJリーガーとしてデビューした思い入れのあるクラブで、古巣相手に恩返しをしつつリーグ戦に向けてアピールをしたい。
対する沼津は、リーグ戦直近5試合で3分2敗。序盤から高い得点力で白星を重ねていたが、勝ち切れない試合が続いている。ただ、それでもまだ自動昇格圏の2位とは勝点差1の3位につけている。
沼津の課題も決定力。リーグ前節・八戸戦は押し込む場面が多く、特に後半は選手交代から多くの決定機を作ったものの決め切れず、スコアレスドローで勝点3を積むことができなかった。
こちらも試合間隔が空き、中山 雅史監督がどんな先発メンバーを選ぶのかが楽しみだが、県予選決勝でゴールを挙げた川又にとって、岐阜は昨季の対戦で加入後初ゴールを挙げている縁起の良い相手。沼津はこのベテランストライカーに注目したい。
[ 文:斎藤 孝一 ]