鹿屋体育大は5月12日に行われた鹿児島県予選決勝で、“弟分”にあたるNIFS KANOYA FCを6-0で下して、5年ぶりの優勝と4年ぶりの本戦出場を決めた。激しい降雨の中での決勝は後半に5得点と畳みかけた。
前半、相手のオウンゴールで先制すると、後半、エースストライカーで今年の全日本大学選抜にも選ばれた加藤 大晟(4年)が左サイドから果敢にドリブルで仕掛け、左足を振り抜いて2点目を挙げた。終盤にも2得点を挙げてハットトリックを達成した加藤 大晟は「得点にこだわる姿勢が結果に出た。天皇杯への自信になった」と胸を張る。「Jリーグチームを倒すことが今季のチームの目標。個人としては、Jリーガーになる目標を達成するためにも、プロチームを相手に自分の力を発揮したい」と北九州戦への意気込みを語る。
後半から出場したMF宇都宮 翔菜太(1年)は加藤 大晟のゴールをアシストし、自らゴールも挙げた。自身公式戦初得点を挙げ、「やっと決められた」と生みの苦しみから解放された喜びを表現した。
所属する九州大学リーグ1部では今季、開幕3連勝かつすべてクリーンシートと好スタートを切ったが、4月29日の第4節・西南学院大戦を無得点で引き分けると、5月18日の第5節・九州共立大戦は1-2で敗れ、初失点初黒星を喫した。順位は12チーム中4位。今後のリーグ戦につなげていくためにも、Jクラブの北九州を相手に白星をつかんではずみをつけたい。「鹿児島県代表としてきっちり勝てるよう、準備する」と塩川 勝行監督は意気込みを語る。
昨季は屈辱のJ3最下位で、JFL降格の危機だった北九州。JFLからの昇格資格を持つチームが上位にいなかったため、降格を辛うじてまぬがれた。今季は増本 浩平監督を招聘し、選手の入れ替えもあって、J2昇格プレーオフ出場圏内(6位以内)を目指してスタートしたが、明治安田J3第14節終了時点で3勝6分5敗の勝点15で15位と苦しい位置にいる。ただ、アウェイで行われたリーグ戦直近の2試合は、第13節・岐阜戦で1-0と5試合ぶりの勝利を収めると、第14節・松本戦では、先制されながらも後半アディショナルタイムに元松本の永井 龍が値千金の同点ゴールを奪取。「相手が山雅だったからこそ、最後の0.001%まで振り絞れたところは多分あった」と言う背番号10の2試合連続ゴールで勝点1を持ち帰り、2試合負けなしと浮上のきっかけをつかみつつある。
第14節が5月18日、第15節・鳥取戦は6月2日。その合間に実戦を組める理想的な日程であり、主力メンバーを活用しつつも試してみたい選手の起用も十分考えられそう。いずれにしてもJリーグチームとして大学生に“金星”を献上するわけにはいかない。
[ 文:政 純一郎 ]