挑戦を受ける立場となるFC東京は、この一戦を前にJリーグYBCルヴァンカッププレーオフラウンドを戦うも、広島に2試合合計スコアで2-5と完敗し、1つのタイトル獲得チャンスを失った。第2戦の舞台である広島からの長距離移動を含めて中2日とハードな日程で迎えるだけに、チームとしての総合力が問われるゲームとなる。
ましてや現在は日本代表および各世代の日本代表に多くの選手が招集され、故障者も多発している苦しい状況にある。ホーム&アウェイで戦ったルヴァンカッププレーオフラウンドではベンチに2種登録の選手が複数人控えるなど、台所事情が厳しいのは明らかである。
そんな中、ルヴァンカッププレーオフラウンド第2戦では2007年生まれの17歳・尾谷 ディヴァインチネドゥがトップチームデビューを果たしただけでなく、ゴールもマーク。タイトル獲得のチャンスが消失して悔しさを味わったチームで唯一の光となった。引き続き、天皇杯でチャンスが訪れても不思議ではなく、日本とナイジェリアのミックスである大型アタッカーは、まだあどけない表情ながら憧れの舞台である味スタでの一戦に出場意欲を示していた。
ルヴァンカップの敗退が決まった直後、ピーター クラモフスキー監督はすぐにやってくる天皇杯2回戦に向けて「それがフットボールの素晴らしいところだと思います。いま自分たちは悔しくて残念な思いですが、フットボールは眠らないと思います。リカバリーをして改善を図り、東京に戻ってタフな水曜日になると思いますが、自分たちの仕事をしたいと思います」とコメント。現状を言い訳にせず、プロとしての意地を見せることを約束した。
対して、チャレンジャーのヴィアティン三重は、同じくJFLのアトレチコ鈴鹿クラブとの三重県予選決勝を制して2年連続で本大会の出場権をつかむと、5月に行われた1回戦ではJ3の今治を撃破。前半にエースの田村 翔太が挙げた1点を守り切り、FC東京への挑戦権を勝ち取った。
8シーズン目を迎える今季のJFLではここまで5勝4分2敗の4位につけており、悲願のJリーグ参入へ邁進している最中である。そんなチームの指揮を執るのは、間瀬 秀一監督。千葉時代の2003~2006年にイビチャ オシム監督の通訳を務めていたことで有名で、その後はJリーグクラブでコーチ業を務め、秋田や愛媛の監督も歴任してきた。選手の顔ぶれを見ても、GKを除く各ポジションに元Jリーガーが多くおり、J3クラブを破ってきたことが不思議ではないメンバーがそろっている。次はJ1クラブを倒し、ヴィアティン三重の名を全国に轟かせたい。
[ 文:須賀 大輔 ]
