ただ、この一戦に向けて、両チームとも苦しい状況が続いている。
水戸は直近のJ2第23節・藤枝戦で1-3の敗戦を喫した。序盤から水戸がハイプレスを掛けて藤枝の攻撃を封じ込め、ショートカウンターから多くのチャンスを作り出したが、決め切ることができず。その後、ワンチャンスを決められて失点を喫すると、さらにPKを献上して追加点を許した。さらに後半開始早々にもゴールを割られて苦しい展開を余儀なくされた。途中出場の久保 征一郎が終盤に強烈なシュートを突き刺して1点を返したものの、痛恨の敗戦となってしまった。降格圏の18位と同勝点の17位。J2残留に向けて崖っぷちに立たされている。
この状況を変えるためにも、J1チームから勝利を挙げて勢いと自信を手にしたいところ。この一戦はそのための戦いとも言える。J1でも屈指の攻撃サッカーを繰り広げる横浜FMに対して臆することなくアグレッシブな戦いを見せ、果敢に横浜FMゴールに襲いかかっていきたい。受け身になれば、相手の勢いに呑まれることだろう。だからこそ、自分たちから先手を打っていくことが求められる。
2回戦・熊本戦では直近のリーグ戦から先発全員を入れ替えて臨み、劇的な逆転勝利を挙げることができた。この試合でも問われるのはチームの総力。リーグ戦と大幅なメンバーの入れ替えが予想されるが、一体感を持ちながら、自分たちのスタンスを出し切ることが勝利への条件となる。そして、“水戸らしさ”の象徴である泥臭さや運動量といった要素で相手を上回ることも求められる。
リーグ戦4連敗中と苦しい戦いが続いている横浜FMも流れを変えたい一戦だ。直近のJ1第22節・G大阪戦では0-4の完敗を喫しており、攻守のバランスが悪い状況が続いている。それでも、ハリー キューウェル監督は「悔しい思い、大きな感情を感じなければいけない状況もありました。その中で選手たちも自分たちもそうですけど、やはりやり続けることが自分は大事だと思っています。自分たちから何かを変えて、相手にも先に変化を起こしながら、試合に向かっていきたい」と前を向く。そして、この一戦に向けて「とにかく下を向かず、続けてやっていくことが大事。しっかり、良い準備をしてやっていきたい」と意気込みを口にした。
AFCチャンピオンズリーグ準優勝チームとして、このままズルズルいくわけにはいけない。
[ 文:佐藤 拓也 ]