6月12日の2回戦から参戦している両者。甲南大と対戦した湘南は先制しながら一時は追いつかれるものの、途中出場のルキアンが2発を決めて3-1で勝利を収めた。
甲南大戦以降に戦った6月のリーグ戦では引き分けと敗戦を交互に繰り返した。中でも前々節・京都戦は残留を争うライバルに勝点3を渡してしまう痛恨の敗戦を喫し、苦しい状況となっていた。
しかし、その翌週に行われた7月初戦の明治安田J1第22節・浦和戦は劇的な展開でリーグ戦7試合ぶりの白星を得た。1-2で終盤を迎えて敗戦ムードが漂っていた中で、90分、浦和戦翌日に19歳の誕生日を迎える石井 久継がドリブルで前進すると、ペナルティーアーク付近からシュートを突き刺した。土壇場で同点として迎えた90+2分、田中 聡のラストパスにルキアンがワンタッチで合わせるという流れで、勝利をつかんでいる。
「ゴールへの執着心を出してくれた。ラッキーなところはあったかもしれませんが、全員のそういう思いや意識が最後の2点につながったと思います。浦和さんに勝ち切れたことはすごく意味のあること」と山口 智監督は振り返る。チームとして良い流れに乗って中3日で行われる天皇杯に臨む。
一方の東京Vは2回戦で長野と対戦し、カテゴリーが2つ下の相手に違いを見せつけた。30分に背後へ抜け出した山田 剛綺が先制点を決めると、43分には袴田 裕太郎が追加点を決めて2-0で前半が終了。後半には3点を決め、5-0で勝利を収めている。20対9というシュート数を見ても、長野を圧倒したことが分かる。
以降のリーグ戦は、2勝1分2敗。直近のJ1第22節・C大阪戦はスコアレスで迎えた42分に、ファウルを犯した山田 楓喜にレッドカードが提示される。それでも迎えた49分、山見 大登がPKを決めて先制に成功。その後、76分に追いつかれてしまい、数的不利の状況で攻め込まれていったが、1-1のまま終わって勝点1を得ている。
「もちろん勝点3を取りたかったですが、C大阪を相手に10人で50分以上、(後半)アディショナルタイムを含めれば55分くらい、よく粘り強く戦って勝点1を取れたことを褒めたいと思う。あれだけハードワークしたので、勝点3にふさわしい頑張りをした」と城福 浩監督は選手に賛辞を送った。
思い返せば、東京VはJ1第6節で湘南と対戦した際も苦しい展開から白星を得ている。15分に先制され、後半の立ち上がりも含めて多くのチャンスを作られていたが、75分に谷口 栄斗が同点ゴールを決めると、86分に山見が勝ち越し点を挙げて、5,646日ぶりにJ1での勝利を収めている。
3カ月ぶりの再戦となる今回、粘り強く戦うこともできる東京Vがもう一度勝負を制するか。それとも、勢いに乗り出した湘南がリベンジを果たすか。
[ 文:舞野 隼大 ]
